中編2
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山姫4

3の続きです。

オーナーが山姫と遭遇した時の話はこうだった。夜中、急に目が冴えて神経が研ぎ澄まれている感覚を覚え、なんとなく小屋の外を出ると、後ろをザザッと白い着物を着た女が走り抜け、オーナーはそれが“山姫”だと直感し、陽が昇るのを待ち、逃げるように下山したという。

・遭遇したら目を合わせない

・絶対に振り返ってはいけない(正確には山姫を目で追ってはいけないそうです。 山姫と目があった場合、連れ去られるらしい )

・気紛れで命を奪う存在・・

・M岳の山ノ神は人間を樹木へ変える、もしくは、命を吸い取るとも云われている。

オーナーによると、

目撃の直前に、目が冴える、勘が鋭くなるそうで・・

そのような奇妙な状態を“招かれている”状態なんだそうだ。

(注意が必要と、オーナーは話していました)

オーナー「S小屋で目が覚めても、外にはでないように」

その小屋で急に目が冴えてきたときは、危ないそうだ。

山姫の出現場所であり、仙人が住む”神々の山”・・

人の命を奪うと云われているが、時々、遭難者の命を救うといった事もするらしい。

僕らは、ぽかんとオーナーの話に聞き入ってしまいコーヒーが冷めてしまった。

オーナー「まぁこんなとこだね。用心した方がいい。ここはまだ大丈夫だけど、奥に進めば進む程‥山姫に遭う確率が高くなる。」

信用していなかった訳ではないが、正直僕らはバカにしていた節があった。昔話のような言い伝えだろうと。

だから僕らはこんな事を言ってしまったのかもしれない。

僕「すごいですね。民話みたいなお話で。でもおれ達、どうしても予定通り進んで行きたいんで、無理しない程度に行ってみます。」

A「そうだなぁ。山小屋も途中何軒もあるみたいだし、様子見ながらなら大丈夫だろ。」

しかしCだけは様子が違った。

C「お前らなぁ。地元の人がこう言ってんだぞ?素人の判断よりおじさんの忠告煽った方がいいって。天気崩れるだけで本当に命に関わることあるんだからな。」

少しムキになっていたCだったが、僕らになだめられ登山する事に同意した。

オーナー「強制はしないが‥少しでも様子が違ったら引き返すんだよ。」

オーナーの言葉を受け、僕らは小屋を後にし中腹のM岳を目指した。

M岳には想像も絶する程の景色が広がり、何より国の重要文化財に指定されている大木が存在するので、そこをなんとか目指さない事には始まらなかった。

5へ‥。

怖い話投稿:ホラーテラー ケンジさん  

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