病院での出来事(おまけ。)

中編3
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病院での出来事(おまけ。)

最近、僕のいる病室に新しい子が入ってきた、どうやらこの病院でよく入退院を繰り返してる子らしい。

「しばらくの間よろしくな!」

この子(B君と呼ぶ事にする)は僕にそう言った、病気とは思えないぐらいの元気な笑顔だった。

僕はB君とよく話すようになった、夜8時の消灯の後も、ずっと。

B君は、自分の友達の事や家族の事など、たくさんの事を話してくれた。

「Nの周りには面白い友達いる?」

そう聞かれたので僕は自分の友達の事を話した。

本当は全部嘘だ。僕は学校でいじめにあっていて、友達なんて一人もいない。

B君は僕とは違うんだな、何だかとてつもない劣等感におそわれた。

ある時新しい看護士さんが入ってきた、Sさんだ。

「Sさん可愛いな!!」

B君は僕にそう言ってきた。確かにかなり可愛い人だった。

「うん、可愛いね。」

僕はSさんに一目惚れしてしまった。

でもSさんとは夜にしか会えなかった。どうやらお昼は診療室の方で働いてるらしい。僕は夜がとても待ち遠しかった。

ある日、中途半端な時間に目が覚めてしまった、その時僕は見ちゃったんだ。

SさんがB君の髪をなでてる所。

SさんはB君の事が好きなんだ。

そう、僕とB君は違うんだ。B君は明るくて友達もいっぱいいて、それにかっこよくて…

それに比べて僕は、暗いし、不細工だし。勝ち目なんかあるわけないよ…

その日から僕の劣等感は膨れ上がっていった。

そしてある雨の日。8時の消灯後も相変わらず僕とB君は話していた。でも何だかとても嫌な気分だった。その時。

ひた、ひた、ひた。

外から足音が聞こえた。

「なんか外の方から足音聞こえない?」

僕はB君にそう言った。

B君も聞こえたみたいで、少し怖がっていた。急に病室が静かになった。

「もう!いつまで起きてるの!!早く寝なさい!!」

静かな病室に、Sさんの声が聞こえた。Sさんが病室の見回りにきたみたいだ。

Sさんが病室からいなくなった後、足音の違和感を感じつつも僕たちは寝る事にした。

僕は妄想した。実はその足音は幽霊で、B君を呪い殺すために近づいてきたんだって。B君に対する劣等感は、もはや憎しみに変わっていた。

そしてまた中途半端な時間に目が覚めた。その時、B君の横には男の人が立っていた。僕の妄想が実現するのかな、そう思った瞬間。

「もう!Aさん!!何してるの!!」

Sさんが見回りにきた。

「ごめんね、Aさんはたまにこうやって出歩いてしまう時があるの。ちょっと部屋まで連れて行くね。」

そう言ってSさんはAさんと言う人を連れてって出て言った。何だ、幽霊じゃなかったんだ。

そしてしばらくしてからBも病室から出て行った。そしたら外からSさんが入ってきた。

「ちっ、逃がしたか。仕方ない、こいつでいいか。」

意味がわからなかったが、Sさんが僕に近寄ってくる。そのとき看護士さんが来てSさんを取り押さえた。

何だったんだろう。

その数週間後、Sさんがいろいろな病院で人を殺していた、という事実を知った。そしてB君にガソリンを注射して殺そうとした事も。

「あの時Aさんがいなかったらやばかったな。」

B君はそんな事を言っていた。

Aさんは警告していたんだ。余計な事を…B君なんて死ねばよかったのに。

そして今日、B君が退院する。

「またどこかで会おうな!今度は病院じゃ無いところで!」

あー、死にたい、そう思った今日この頃。

怖い話投稿:ホラーテラー とり辺さん  

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