短編1
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追跡者

私は深夜、近くの公園へ出掛けていた時期がある。

小さな公園だったが、周辺の治安は良くなおかつ夜は人通りが少なかった為、サークルの自主練や街灯の真下で読書等、独りで何かをしたい時に利用していた。

 

 

ある夜ベンチに座って本を読んでいたら、すぐ隣にあるブランコが前後にゆらりゆらりと揺れていることに気付いた。

辺りに風はない‥。

どういう理由かはわからないがなんにしろ気味が悪くすぐに帰宅した。

公園から出て振り返るとブランコは揺れていなかった。

 

 

 

帰宅時、音楽を聞きながら真っ暗な道を歩いていると腰から下に後ろから「ドンッ」と何かがぶつかってきた。

首だけ振り返るが何もない、不審に思い後ろを向いて見回すがわからない。

その時、丁度自分が背を向けてた方角から光当てられた。

前を向くと車が凄い速さで向かってきている所であった。

狭い道だったので危なかったが、一本道ですぐ気付くことができ難なく脇道に避難できた。

 

 

車が通り過ぎてそういえばさっきぶつかったのはなんだったのだろうかと再度振り替えると、少し後ろに私の腰位の背の人影が。

あれかな‥?と暗闇の中良く目を凝らして見ると、髪が長く下半身のない人間だった。

ぼんやりとした輪郭ですぐに消えてしまったがつり上がった口角からこぼれるやけに白い歯が頭から消えない。

怖い話投稿:ホラーテラー 鳩麦さん  

Concrete
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