短編2
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とってもいい話

 

親が経営するスーパーで嫌々レジをやってたと、小学3年生ぐらい女の子が買いに来た 。

レトルトカレーやご飯などを手に持っていたので 

「親が作ってくれないのかな?」

と思っていたら

 

「今日はお母さんが熱で寝てるから・・・妹の分まで」

ということだった。

 

そして会計のときになったのだが 

親から貰ってきた千円札ではちょっと足りなかったようで

 

「あ・・・ぁ・・・じゃあカレーは妹と半分ずつにするから1個返してきます」

 

俺は自分の財布から小銭を足して 

「いいよ千円で」と言った。

 

恥ずかしそうに礼を言ってその子は帰っていった。

 

あれから随分とたった。

 

経営がうまくいかなくてスーパーは潰れ代わりにコンビニができた。

 

俺がレジをしていると20歳ぐらいの子が話しかけてきた。

 

「ここがスーパーだった頃レジやっていた人ですよね?」

 

俺は彼女の顔を見てなんとなく思い出した。

 

「・・・あぁもしかしてあのときの小学生?」

 

彼女は静かにうなづき謝らないといけないことがあると言い出した。

 

「あのとき小銭も持っていたんだけど小遣いがほしくて千円札しか持ってないふりしてしまいました」と

 

それを聞いてやっぱりあの子だと確信した

 

「べつにいいよ50円ぐらいだったし」と俺が言うと

 

彼女は笑いながら「優しい人でよかった」と言うから

 

「いや俺は優しいんじゃなくて気が弱いんだよ」と笑った。

 

でも彼女は少なく払ったことを気にしていたようで

 

「840円だけど千円札で払いますお釣りは要りません」と 

俺の手をとって折りたたんだ千円札を握らせた。

 

「・・・ぁでもちゃんとレジ通してお釣り渡さないと・・・」と言うと

 

「悪いことしたとずっと思ってたんです・・・あなたの優しさに触れたら やっと謝る勇気が・・・受け取って下さい」と言って去っていった。

 

ドアを出て行く彼女の後姿が 

小学3年生の頃に見えた。

 

ちなみに千円札は偽札だった。

怖い話投稿:ホラーテラー kimyoさん  

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