中編3
  • 表示切替
  • 使い方

紅い月

ある村は月が昇らない事で有名で、夜には漆黒の闇に包まれた。

その村では、村人達が夜になる度、広場に集まって蝋燭やランプを灯し、様々な話をして過ごすのが習慣になっていた。

そんな村に若い二人の男がいた。

二人の男は正反対の性格をしていた。

一人はクールで冷静沈着、明晰な頭脳と判断力、そして物語を創る力を持っていた。

もう一人の男は熱血漢で曲がった事が大嫌い、嘘は絶対につかない信念のある男だった。

そんな正反対な二人にも共通点があった。

それは二人とも話好きだった事。

夜になる度、村の広場で村人達に話しを聞かせた。

冷静な男は、話すのが上手で、村人達は男の口から次々に話されるストーリーの数々にうっとりしていた。

熱血漢の男は自分の体験談を意気揚々と話し、男の堂々と話す姿に村人は感心さえしていた。

ある日、二人の男は喧嘩をした。

と、言っても熱血漢の男が一方的に捲し立て、冷静な男を非難した。

熱血漢の男は、冷静な男の話しの上手さに嫉妬したのだった。

冷静な男を嘘つき呼ばわりし、作り話は認めないと激昂した。

しかし心の中では冷静な男の才能を認めていたし、尊敬すらしていた。

ただ、村人が冷静な男をあまりにも褒め称えるのが気に食わなかった。

村人達の殆どは、冷静な男を庇い、熱血漢の男を悪者にした。

しかし一部の村人は熱血漢の男の肩を持った。

彼の嘘偽りない話が好きだった村人もいたのだ。

それでも熱血漢の男の、冷静な男に対する言葉の攻撃は続いた。

だが冷静な男がやり返す事は一切なかった。

冷静な男は謂れのない中傷に耐え続けた。

冷静な男はただ話をするのが好きだったし、熱血漢の男の話を聞くのも好きだったからだ。

自分さえ我慢していれば事態は収まると思っていたし、また元通りに二人で村人を楽しませる事が出来ると信じていた。

だから尚更、熱血漢の男の言葉に心を痛めた。

一人相撲を取る形になってしまった熱血漢の男は、とうとう「果たし状」を叩き付けた。

決闘の当日、指定した場所に冷静な男は現れなかった。

熱血漢の男は、冷静な男が逃げ出したと、勝手に勝利者気分に浸った。

しかし村人の反応は違った。

肩を持ってくれた村人すら離れていった。

熱血漢の男は一人ぼっちになった。

毎晩、村人に話しを聞かせていた頃が懐かしくなった。

今では誰も自分の話しを聞いてくれなくなった事を嘆いた。

そして愚かな自分を恥じた。

熱血漢の男は、村を出る決意をした。

最後に傷つけてしまった冷静な男に詫びをいれようと決めた。

月が昇らない村に、紅い月が昇った夜の事だった・・・。

私は月凪さんのファンですし、紅天狗さんのお話も好きです。

そしてこのサイトのファンでもあります。

このサイトに投稿して、褒められたり叩かれたりした事があるので、二人の気持ちは良く解ります。

ただ今回の一軒は、傍から見ていて気持ちのいい物ではなかったですし、淋しい気分になりました。

紅天狗さんは今回の非を素直に詫び、月凪さんは広い心で受け入れて欲しいと思います。

だから本文をあえて、侘びた形で終わらせていません。

それは紅天狗さんに直接誠心誠意込めて言って欲しいからです。

コメントや評価する立場の読者の皆さんも、もう少し投稿者の気持ちを考えた言葉を掛ける様にしませんか?顔の見えない世界なので人を傷つけるのは簡単です。

でも認めたり認められたり、お互いが成長出来るサイトの方が良いと思います。

わかって下さる方だけで結構です。

そんな温かい気持ちの方達が、このサイトを更に良くして下さる事を切に願っています。

長々と生意気言ってすみませんでした。

怖い話投稿:ホラーテラー 現役探偵さん  

Concrete 59189e6fb4d79119a63e92183ffb92aeb8f46031afd97d5db060811ce15c35e6
閲覧数コメント怖い
2390
1
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ