短編2
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某ホテル

仕事が終わり、出張先で先輩と数年ぶりに会ったので一緒にスナックや居酒屋をハシゴして久しぶりに酔っ払った。

最終電車は諦めて、始発で帰ることにした私は某ビジネスホテルへ泊まった。

飲み過ぎて部屋に入るなりすぐに寝た。始発に間に合わせるため4時に起きて、携帯見たら50件も新着メールが届いていた。

差出人は全て同じメアドが表示されていたので私の登録してない人物。

携帯の音楽が何度も鳴っていたような気がしたのはこのせいだったのか。

内容は

「誰」

「何するの」

「やめて」

「助けて」

「苦しい」

「開けて」

「出して」

「何で」

「助けてよ」

「お願い」

「ねぇ」

「あんたに言ってるんだよ」

「ねぇったら」

こんな短い内容で一件一件送られてきていた。

私は気味悪くなって、こんな時間に申し訳なかったが先輩に電話した。

先輩は起きていた。家に帰ってからも眠れずに飲んでいた。内容を伝えると先輩は、『泊まってるホテルって〇ホテルか?』と言ってきた。

「そうですけど、関係あるんですか?」

『ひょっとして404号室に泊まってない?』

「404です」

『何か嫌な予感がしたんだ。それなら女の霊がでるって有名だぞ。もしかしたらその女の仕業かもな』

「やめてくださいよ。そういうの苦手なんですから」

『何の仕業にしろ、気をつけろよ。じゃあな』

電話を切って、気持ち悪くなった私は、急いでホテルを出た。

誰もいない駅の構内で椅子に座り、先程のメールを全件削除しようとしていた。そのとき送り主のメアドに見覚えがある気がした‥あれ?これ私の携帯アドレスだ。

そう思ったとき、一件の新着メールがきた。

差出人は私の携帯アドレス。

「気がついた?」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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