短編2
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狂 ①

俺はキャンプに来ていた

俺、A、B、Cのいつものメンバーだ。夏になると決まってこの四人でキャンプに来る

テントを張り、川で泳ぐ。晩飯はお決まりのバーベキュー

それだけでも充分楽しいが、あくまで前菜だ

メインは夜

俺「今回はなんだ?」

B「期待してるぜ」

A「今回は洋館に行く。そこには殺人鬼が隠れすんでたらしい」

C「今は廃墟か?」

A「今はって言うか、その殺人鬼が住み着いた頃にはもう廃墟だったってよ」

俺「住んでただけか?」

A「そんなわけないだろ。その殺人鬼は追い詰められてそこで自殺したんだ。で、その洋館には殺人鬼が死ぬ前に声を録音したテープとレコーダーが残ってるらしい」

B「それは是非聴いてみたいな」

Aの講釈が終わると、直ぐに俺達は洋館に出発した。場所はキャンプ場から車で30分ほどだ

……

洋館に着く。周りには高い壁があり、入り口の門は当然閉まっている

俺達は壁を乗り越え洋館の中へ

埃っぽいが全体的にゴミなども無くわりと綺麗だ

俺達は部屋を一つ一つ調べながら二階を目指す

そして目当ての物を見つけた

C「おいおいホントにあるじゃん」

俺「普通こういうのってさぁ警察に押収されるんじゃねぇの?」

俺はテープレコーダーに近付き再生ボタンを押す

俺「ダメだこりゃ。つーかテープ入ってないよ」

B「はいガセッた~」

A「マジかよ…」

C「まっこんなもんだな」

ネタがガセだった以上ここにいる意味は無い

俺「帰るか」

そう言って部屋をでようとしたその時、テープレコーダーが再生を始めた

『……ね』

声に驚き全員が振り返る

『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね』

②へ続く

俺は駄作になりそうな気配を感じていた……

怖い話投稿:ホラーテラー Mさん  

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