短編2
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山荘

とある山荘でのお話

俺はA、Bと、○○○山荘に来ていた。そこは地元で有名な心霊スポット

坂を登り、入り口につくと俺は携帯のボイスレコーダーを起動させる

俺「えぇ~只今○○○山荘の入り口につきました。それでは中に入ってみようと思います」

俺は携帯を口元にあてて録音を始める

A「お前くだらんこと好きじゃな」

俺「えかろうが。帰ったらなんか声がはいっとるかもしれんで」

目的地は屋上だ。山荘の中はゴミだらけで荒れ放題

俺達はBが持ってきた小さな懐中電灯の灯りを頼りに上を目指す

俺は様子を録音しながら一番後ろを歩いていた。特になにか出る様子はない

このままじゃ面白くないから、ちょっと二人をビビらせてやろう

そう思い、俺は静かに二人から距離をとると、横の部屋に入る

探しに来たところで飛び出す作戦だ。俺は息を潜めて待つ

足音が戻ってきた。今だ!

俺「わぁ!」

……反応なし

俺「あれ?びびらんかった?」

A「行くぞ」

そう言ってAとBが歩き出す

完全に滑ったな……俺は黙って後ろを歩く

俺「あれ?逆じゃない?」

B「こっちからでも上に行ける」

俺「ふ~ん。しかし暗くて全然見えんなぁ」

Bはここに来たことあったのか?そんなことを考えていると後ろから足音が聞こえてきた

俺「なぁ後ろから足音がするで……」

振り返る勇気はない。するとAが静かにこう言った

A「走るぞ」

AとBが走り出す

俺「ちょっ待ってや!」

俺も慌てて走り出した

後ろの足音も早くなる。追ってきた!

俺は足が遅い。AとBは先に行ってしまう。足音はどんどん近くなってくる

ヤバいヤバいヤバい!

AとBを追いかけ、階段をかけ登り、俺はパニックになりながら必死に走った

もう足音は俺のすぐ後ろまで来ている

もうダメだ!

そう思った時、俺は服を掴まれた

「……い!おい!」

俺の服を掴んでいたのはAだった。後ろにはBもいる

俺「えっ?」

A「お前バカか!死にたいんか!?」

俺の一歩前の床には大きな穴が開いていた

AとBはいなくなった俺をずっと探していたらしい。やっと見つけたと思ったら突然俺が走り出したそうだ

じゃあさっきまで一緒にいたAとBは?そう言えば灯りを持っていなかった……

家に帰り、俺はボイスレコーダーを再生してみた

そこには俺の声もAやBの声も録音されてはいなかった

怖い話投稿:ホラーテラー Mさん  

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