まとわりつく風が鬱陶しい。
イライラしながら携帯をポケットから取り出す。
オレはかれこれ2時間以上またされている。
「いつまで待たせる気なんだ!遅れるなら連絡入れるぐらいしろよ!?オマエはいつだってそ…」
「どうして私ばっかり責められるのかな?ちょっといいかな。私にも都合ってものがあるの。いちいち連絡する必要性ってある?興味ある事にしか連絡しないようにしてるの。」
「○年○月○日○時○分○秒。私を5分も待たせておいて自分が言った言葉覚えてる?」
オイ、そんな何年も前の話を…。
「ンなの覚えてる訳ないだろう!」
耳に小馬鹿にした笑いが伝わる。
「でしょうね。そう言うと思った。今から私の家に来たら聞かせてあげる。」
アパートに着くと香織は、PCを操作して笑っている。
「ほ~ら。こんな事言ってたよね?わかったかな?」
香織は聞く者をイライラさせる言葉を使う。当然だが《不快》にさせるという事を《理解》したうえで…。
「そうか。オレが悪かった。ごめんなさい。」
クスクス。
「私に適うわけないって事が理解出来ないのよね。それはアナタだけに限った事じゃないんだけど。」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話