中編3
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思い出だけの女の子

ちょっといきなり重い話なんだけど(笑)

  多分、俺が小学五年生位の時に、父親が家に金を入れず離婚して、俺と妹は母親に付いたんだ。

 で、女で正社員なんかどこも採ってくれなくて、稼ぎも無いから仕方なく貯金を崩して、パチンコパチスロ(今考えると恐ろしいが)で、日暮らし程度の銭で喰ってきてた。

そりゃあ出れば玉やコインでジュースにポテチに、一番出たときは景品で腕時計とか、スーファミのマリオRPG取ってくれてさww。

ま、食えない時は無かったけど、基本カップ麺が主食でさ。贅沢はラ王ww

休みの日は勉強道具と、遊び道具持って、母親と一緒にパチンコ行って。

当たり待ってる間が暇なんだよね、一人だと。

一応、妹は友達がいるからあんまり来ないww

その時って、今みたいに規制がうるさくなくって、車の中の死亡事故が出始めた時でさ。

本当ならパチンコ店って十八禁なんだけど、車の中よりは店内でお願いしますとか、ガキとかにはお目こぼしみたいのもあったんだ。

ホールにも普通に入れたし、母親の隣でプレイしなければ長時間座っててもおkだった。

まぁ、暇つぶしでプレイして当たっても店員には怒られなかったww注意位でww

客の中には俺みたいなガキをつれた、親子が来てたりしてそのガキ共と一緒に遊ぶのもひとつの楽しみだった。

でも普通ガキっつっても低学年とかばっかで、俺と年が近い奴はまず、いなかった。男なんか特に来なかった。

ちなみに行動パターンが、

店内に入る

ジュースを買う

休憩スペースで遊ぶor勉強

母親探し

当たりチェック

もし当たってたら景品コーナーww

休憩スペースで遊ぶ

の繰り返し。

ガキ共とお菓子の分け合いがマジで楽しみww

俺の母親はそこのパチンコ店では二、三年位前からの常連で、勿論俺もお供してるから、大体の店員と客の顔がわかってて、よく当たらないおっさんとかにポテチ恵んでやったり、逆にジュースおごって貰ったりもしてた。

ある時の夏、パチンコ店ってクーラーすげー効いてるから涼みに行くか。って言われて母親と行った。

俺は本を、母親の隣で読んでた。この時、店内の客が多かったので仕方なく休憩スペースに向かったんだが…

そこには見知らぬおにゃの子がwwしかも一目惚れktkrww

当時の俺も今の俺も、がっつかないのが格好いい、クールな男が格好いいって思ってたから。

話かけられなくってさ、本読むふりして、ガキ共と戯れるおにゃの子をチラチラ見ててさ、女の子からしたらかなりカオスな奴だなと思うよ?

メガネ掛けてたし。

それをおまいら!

おにゃのここっち来て、「ねぇ、君も良かったら一緒に遊ばない?」

キタ━━(・∀・)━━!!!!

初恋は告白しないで実りを上げた俺の返事は決まってた。

どうやら彼女の名は「よしみ」と言うらしい。

俺、名字にさん付け派だから名字も聞いたんだけど、教えて貰えなかった。

勿論会う度に遊んだわけだが、

母親にこの事を報告すると、最初は「あの女の子はやめときなよ」の一点張りだったんだけどさ。

半年後に聞いた時は「誰それ?」って逆に聞いてきたんだよ。

それから半年間は全く会えなくって、夏になったら会えたから「どこ行ってたんだよ!…寂しかった…」ってよしみさんに言ったら「ごめんね、私、引っ越すんだ。」的な絶対に会えないニュアンスで言われた。

俺はそれきり、夏になっても彼女には会えないし、次第にパチンコ店にも行かなくなっていたのだが。

とまぁ、話はここまでになるけど怖いのは、

俺自信が、よしみさんの名前と声は今でも覚えてるけど、顔や体は全く覚えてない。

半年後には声をかけられて気付けた。

それまでは忘れてた事。

よしみさんに会えてた時の、学校などの思い出が全くない事。

妹も一緒に遊んでたのに「誰それ」と母親と声を揃えてる事。

ちなみにこれに気付けたのは中二の時。

今俺は二十歳を越えて仕事してるんだけど、

前パチンコ店だった所は葬儀屋になってしまった。

もしもう一度会えるなら…と思える自分もいる事。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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