短編2
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怖い話

とある廃墟。

ここに棲む二人の幽霊が、怖い話で盛り上がっていた。

「…で、そいつはさあ、毎日一歩づつ階段を上がって行ったんだ。アパートの二階に隠された自分の死体を見つけるためにね…

2週間かけて、階段を上がって、やっと最後の一段になったんだ。そして最後の一段を上がろうとしたその時…後ろから誰かに肩を叩かれた。

振り返るとよ、なんとそこには…

アパートの大家と、その横には、海坊主のようなお坊さんがいてさ、(悪霊退散!!)とか言い出してよ、そいつを無理矢理、成仏させちゃったんだってよ…」

「怖エエ!何それ、マジ話?」

「ああ…花子から聞いた話だから間違いない。

じゃあ次お前ね。

飛び切り怖い話を頼むわ。」

「えーと…ああ…

これは友達から聞いた話だけどよ…

あるお婆さんがさ、静かに暮らしたいからって田舎の廃墟に棲み憑いたんだ。

だけどよ、心霊好きのやつらがどんどんその廃墟にやってきてさ、全然静かに暮らせなかったんだ。

だから、お婆さんは、誰か来るたびに、

(呪い殺すぞー)だの(生きては返さんぞー)とか言っておっぱらっていたんだ。

そしたら、しばらくは誰も来なくなった。

お婆さんは、(良かった良かった、これで静かに暮らせるわ)と安心していたんだけど…

ある日、廃墟の前に大型バスが止まったんだ。

お婆さんは何事かと、廃墟の窓から覗いて見ていると、なんとバスの中からは…

TV局の人と、霊媒士とお笑い芸人がゾロゾロと出てきてよ、廃墟に向かって歩いて来たんだって…

お婆さんは、こりゃたまらんっつて、廃墟から逃げ出したんだってさ…」

「なんか…怖いつうか切ない話だね…

お婆さん可哀相…」

「だよな!なにかっつうと人間はすぐ悪霊にしたがるよな!

本当に一番怖いのは、何も知らない人間だよ!」

と、その時、玄関の方からドンッという音がした。

二人は顔を見合わせ息を飲む…

「怖い話をしてると…本当に出るって言うからなあ…」

二人はビクビクしながら消えようとしたその時…

部屋のドアがバアンと開いた、

そこには、若い男女四人がボーと突っ立っていた…

それを見た幽霊二人は叫んだ。

「出たああ!人間だああ!」

そして我先にと闇から闇へ逃げ隠れた。

部屋のドアを開けた瞬間、幽霊達が逃げ隠れるラップ音を聞いた男女四人は口々に叫んだ。

「出たああ!幽霊だああ!」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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