中編3
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ダムの女

もう10年以上も前の話。不思議で怖い体験をしました…。

当時わたしは長野県に住んでいて その頃から心霊スポットが大好きだったわたしは 当時つきあっていた彼氏にいい場所がないか聞いて 一緒に行く事になりました。

山道をどんどん車で登り 辿り着いた場所はダムでした。車を下りてダムの上を歩く事に。そこからみる景色は最高でした。ちょうど 夕焼けが見える時間帯で本当に綺麗でした。…が下を見れば 吸い込まれそうなくらいの高さの場所でした。

彼氏「ここは自殺の名所だよ」

だろうなぁと わたしはなんとなく思いました。とりあえず先に進む事にしました。景色を見たり くだらない話などしながら 彼氏と歩いていたんですが 突然彼氏が こんな事を言いました…

彼氏「よく幽霊って夜中に出るって言うけど こういう日が陰る時間帯も出るって聞いた事あるよ」

わたしは ふぅんと軽い気持ちで聞いてました。

先の方まで行くと 行き止まりでそれ以上は進めなくなっていました。仕方ないので 引き返して 駐車場に戻る事に。

ちょうど真ん中あたりまで 戻ってきた時…

ピュウッとわたしの右耳を風が通り抜けたような感じになりました。その瞬間 女の声がしました…。何を言ってるかはわかりませんでしたが 確かに聞こえました。

わたしはビックリして フッと後ろを振り返りました。すると同時に彼氏も後ろを振り返ったので彼氏にも聞こえたのか?と思いました。

…しかし 当然誰もいません。

そうです。この場所にはわたしたち二人だけなんです。駐車場には私たちの車しかないし 歩いて来れる場所でもない。来れたとしてもこんな時間帯に歩いてきてたら もっと早く山を下りないと 帰り道は真っ暗な山道です。

すると突然!彼氏が私の腕をつかみ

彼氏「いいか…?全力で走れ」

はあ?と思いましたが 彼氏の顔色を見たら尋常ではなく わたしも さすがにヤバイのか?と思えてきました。そして 彼氏に引っ張られるように走り出し 車に押し込まれ 山道をすごい勢いで下りはじめました。

わたし「一体なんなの?なんかあったの?」

何度問いかけても彼氏は運転に必死で答えません。そしてやっとの思いで大通りに出て 車を途中で停めて 彼氏が やっとの思いで 口を開きはじめました…

彼氏「おまえさ…あの時 後ろ振り返っただろ?なんで?」

わたし「え?なんか空耳かもだけど女の声のようなものが聞こえたから…」

彼氏「実は…ダムの先まで行ってなんもないからって 折り返してきたじゃん?それからすぐに…ずっと 足音がついてきてたんだわ…俺らの後ろからずっと…。音だけだからわからんけど ハイヒールの音。距離を保ちながら ずっと ついてきてた」

わたし「はあっ?なにそれ」

彼氏「でも おまえに言ったらビビると思ったからずっと堪えてたんだけど おまえが振り返る瞬間 俺らの ほんと真後ろで足音が止まったんだよ!!だからビックリして俺は振り返ったんだ」

…彼氏いわく

私たちの すぐ真後ろまで女は近づいたそうです…

そして わたしの右耳に…何かを囁いたのかも知れません…

姿は見てないけど

あの声とハイヒールの音で私たちは女性と判断しました…

あれから 再度 四人で花火をしに夜中にそこを訪れました。そこで撮った写真には びっしりとオーブが写りこんでました…

長々とありがとうございました。長文 乱文失礼いたしました

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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