こんばんは、文章へたくそな上に、あまり怖くないかもしれませんが、お許しください
私には高校一年生の妹がいます、ゆるいくせ毛のロングヘアーが似合う素朴な子で、普通に可愛いと思うのですが、彼氏もおらず、何故か変質者(?)ばかりに好かれるよう
名前は香織です
その香織に関する、怖かった話を
多分、去年の六月、早朝(四時頃だと記憶してます)の出来事です、
その日、私は眠れず、電気は消していましたが起きていました、もちろん香織と両親は自室で寝ています
私はエアコンが嫌いな為、いつも編み戸にして、窓を半分開けているのですが、住宅街とは言えどもう明るくなりはじめた位の早朝、人の気配はありませんでした、しかし、それは突然聞こえて来たのです
『・・・・チャンっ・・・』
『・・・・チャンっ・・・』
男なのか年配の女性なのか判断しがたい様な気持ち悪い声が、聞こえてきたのです
私はその声の内容を聞き取ろうと耳を澄まします
『かおりっ・チャンっ・・・』
『かおりっ・チャンっ・・・』
延々と等間隔で機械の様に妹の名前を呼ぶ声に、私は完全に恐怖しました
イントネーションもどこか変で、説明しづらいのですが『かおり』は早口で、間を開けて『チャン』、の様な感じです
しかもよくよく聞いていると、場所が最悪なことに妹の部屋の窓の下あたりから聞こえるのです
これはまずいと思った私はすぐに妹の部屋に行き、眠っている妹を起こさないよう、そして未だ聞こえる声の主を刺激しないよう静かにカーテンから外の様子を伺いました
『かおりっ・チャンっ・・・』
下から、やたらと目玉が飛び出た中年の男が見上げていました
無表情な顔からは想像できない位、嬉しいそうな声、だらっと下げた両手、すこし傾げた首、
私は怖くなりすぐにカーテンを閉め、危険信号を出す心臓を抑えながら、今度は一階へ向かいました
鍵がかかっているか確認しなくては
両親を起こさなくては
その二つの任務を胸に、壊れたテープレコーダーの様な気持ちの悪い声をBGMに階段をそっと下りました
階段を下りるとすぐ目の前に玄関があります、ですが妹の部屋は玄関の真上、つまり今私の前には扉一枚を挟んでこの声の主が立っている、という事
両親の部屋より玄関が近い、私は冷や汗をかきながらゆっくりと扉へ近付きました
逆光で鍵がかかっているのかハッキリ見えない為、私は必然的に声の主に近づかなければいけません
泣きそうになりながら、扉の横の磨りガラスを気にしながら、ある意味声の大きさで距離感を掴めるその声を聞きながら、そろそろと鍵に手をかけました
良かった、鍵もチェーンもかかってる
そう、安心した時気付きました、気付いてしまいました
声が、しなくなってる
いや、諦めて帰ったのかもしれない、とも考えましたが覗き穴を見る勇気はとてもありませんでしたし、足音もなにもしません
とりあえず両親に知らせなくては、と、後ずさろうとした時、転がっていたサンダルを蹴飛ばしてしまい、小さな音を立ててしました
バンッ!!!!
その瞬間磨りガラスが叩かれました、そして息が掛かる錯覚を覚える様な、すぐ目の前から声が
『かおりっ・チャンっ?・・・』
その後ですが、扉を叩いた音で目を覚ました両親が玄関まで慌てて来てくれ、外を確認しましたが、その時にはあの男はもういなくなっていました
警察にも連絡しましたが、私はあの男は少し病気なのだろう、と考えているので、捕まる事はほとんどないと思います(今でも捕まっていないようですし、直接被害にあった訳ではないので難しいのですかね)
それから香織は両親が交代で迎えに行っています、あれからあの男は来ていません、何故、妹の名前と、そして部屋を知っていたのでしょう?妹には心当たりが全くないそうで、この話をした時は怯えていました
以上が私が怖かった話です
誤字、脱字などございましたらすみません、失礼します
怖い話投稿:ホラーテラー 香織の姉さん
作者怖話