短編2
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栃木・7-17(仮)

 先日、愛車の○ープラを車検に出した。

 業者から『一週間くらいかかりますよ』と言われ、しぶしぶ承諾したが、肝心の代車が用意できない、とのこと。

 車通勤の俺は、ちょっと考えあぐねて、別の業者を当たろうかと思い、事情を話した。

 

 するとその矢先、車庫の奥からやたら腰の低いひとが現れ、担当者とヒソヒソと言葉を交して、『あの車でも良ければ…』と、暗がりにある、少し塗装が剥げ落ちた車を指差した。

 ホ○ダのLOG○という車だった(乗ってらっしゃる方がおりましたら、どうか気を悪くなさらないで)。

 前金を払い、早速運転して帰ったのだが、残された煙草の吸殻やマットに散らばる砂利とガラス片が気になり、とても不愉快だった。

 しかし、最も許せないのが、ブレーキの利きの悪い事。強く踏み込まないと正常に作動せず、『もしかして直しかけの事故車!?』と怖い気持ちになった。

 帰り道、免停二回、スピード狂の俺は、時速90km近いスピードで、交差点に差し掛かろうとしたが、信号が黄色に変わったので、慌てて強くブレーキを踏み込んだ。 

 すると、助手席の下から

    ころん

 と音がして、空のペットボトルが転がった。

 手に取ると、中に小さく丸められた紙が収まっていた。

 広げてみると、上のほうには、若いカップルのプリクラが二枚貼ってあり、『ラブラブ』だの、『→バカ』だの書き込みがなされていた。

 そして、下のほうには、赤いクレヨンで、子どもが

 こ の ふ た り は 

 も う こ の よ に は

  い ま せ ん 

 

心霊NGのチキンな俺(30)は、終了日、とりあえず一番高価なワックス洗車をして、車を奉納した……。

 よい子のみんな、イタズラは、やめようね(涙)

怖い話投稿:ホラーテラー 佐高☆将棋班さん  

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