短編2
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証言

ある高校生ABCは友人関係だった

Aは家庭の事情で就職を希望してBCは大学進学を希望していた

【Aの話】

夏休みも中盤に差し迫った頃、どうやらBとCは喧嘩したらしいんだ。

もともと特に仲が良かった私にBはCの悪口を言い始めた。

グループ仲が悪いというのは気分がよくないもので苦しい数ヵ月を過ごした。

ただ言えるのはBとCは本当に仲が悪かったということだけだ。

あの事?私は何度も言うが何も知らない。

誰が犯人かって?やめてくれ!私は死にたくないんだ(震えながら)

【Bの話】

僕にとってAは尊敬の対象だった。バイト代は家にいれ苦学生には違いないが、どこか大物になりそうなそんな懐の深さがあった。

就職という進路も彼の将来性を考えると自分と変わってやりたい、そんな気さえ起こってくるのだ。嫉妬?そんな醜い感情じゃない。愛だ。愛に違いない。それで…(たかが外れたように笑ったがふと、真顔に戻り)しかしAは僕を拒絶した。

Cと喧嘩した?CはAとは比べ物にならないバカな男さ。

あの事?なんのことだかさっぱり?

【Cの話】

俺とBが喧嘩した。気分の悪い話だった。頭がいいことを鼻にかける嫌なやつだった。しかしなぜかいつもAはあいつに味方した。あいつはBの事を盲信的に信じていたがBはどう思っていたかはわからない。Bは本当によく人を裏切った。ただ…いやなんでもない。Aは素直でいいやつさ。

うん?あの事?もうさんざん話しただろ!あれで全部だ。(興奮して)

【担任】

あの子たちの事ですか?

いえ、ね?本当に仲が良く気持ちのよい子どもたちでした。しかしあんな事になってしまって…

あれ?知らないのですか?

Bが飛び降り、Cが自首して、Aが精神科に入院していることを。

END

怖い話投稿:ホラーテラー 千比絽さん  

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