短編1
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おやびん

私の勤め先のある商店街では、1日1回は『おやびん』が4〜5人のボディーガードを引き連れて散歩をしている。

商店街の噂によると、おやびんは某シャレにならない組織の関東No.1らしい。

ある日、散歩に疲れたおやびんが勤め先の店出入口脇のベンチで休憩を始めた事がある。

おやびんの隣にはパンチ兄さんが立ち、半径3m以内にはダボダボスーツの兄さん達が鋭い眼光でうろうろ。

その間お客さんは全く入って来ず、普段空気を読む事などしないであろうオバハンの集団もメチャメチャ避けて歩いていた。

しばらく経って、疲労回復したおやびん。

立ち上がって歩き出した直後、残ったパンチ兄さんがペットボトルに入った透明な液体をバシャバシャとベンチ付近に撒き、大声で

「失礼致しやしたっ!」

と、ペコリと一礼して去って行った。

律儀に清めて行ってくれたらしい。

その一件で、『おやびん』はマジな『親分』な訳で、清めなきゃならん位、一体どんな所業を重ねて来たんだろうと想像したらゾッとした。

おやびんは今日も元気に散歩をしている。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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