短編2
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クヤシイ

一昨年の夏かな

それぐらい前のこと

俺は生まれ故郷の

新潟県にいた

旅行で新潟に行った

ついでに

先祖の墓に行ったんだ

新潟と言ったら直江兼次。

ちなみに俺の先祖の墓の隣が直江の墓だったり。

余談はここまでにしよう。

俺はその時

墓掃除もしないで

カエルを捕まえてたんだ。

周りはみんな田んぼだから稲を喰う虫を喰って

生きてきたカエルをな。

カエルを探してるとき

ちょっと離れたところに

珍しいほど大きい

カエルを見つけたんだ

その大きなカエルを

捕まえるために

一歩足を踏み出したら

鈍い音がした。

「ぶちゅっ」

足をどけると

白いアマガエルを

潰してしまった

アマガエルは

色素がぬけたものが

まれに生まれてくる

俺はその白いアマガエルを

「邪魔なんだよ!」

と言って

蹴り飛ばした

そして

しばらくして

大きなカエルをやっと

捕まえたんだ。

そしたら…

…しゃべったんだ。

「クヤシイ」って。

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

「クヤシイ」

何度も言ったんだよ。

嫌な予感がして

さっき潰した

白いアマガエルを

埋めてあげたんだ。

手を合わせて

「ごめんなさい」って言って

そしたら

大きなカエルは

言うのをやめたんだ

のそのそと

田んぼの中に入っていきながら

あの白いアマガエルを

埋めなかったら

どうなってたんだろうか?

つまらない話だったら

大変申し訳ない。

俺としては

とても怖かったんだ。

良かったら

感想を頂きたい。

初コメハンター

初コメスナイパー

お待ちしています

怖い話投稿:ホラーテラー 気まぐれぬこさん  

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