短編1
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振り返ると…

私は夜中でなければ勉強なり、書き物なりがはかどらないたちだ…。

その日も夜中近くまでパソコンに向かって一人モクモクと作業を続けていたのだが、如何せん毎夜の深夜作業が続いたせいで急に激しい睡魔に襲われた。

机に頬杖をついて一時目を閉じる…。

時計の秒針が後方でカチカチ音をたてている。

瞬間。

急に目が冴えて、全身に悪寒が走り、冷や汗が吹き出た。

後方で聞こえた秒針の音が途切れる。

家の中には私一人のはず?

なら肩に置かれたこの手の感触はいったい!?

振り返るとそこには男が立っていた。

多分男だと思う。

そいつは上顎から上が無く、下顎と血で滴る舌だけで私に笑いかける、イヤ、笑っているだけに見えたのかも知れない。

「うあっっっっ!!!!!」

叫んだ拍子に私は「ガクッ」と言う衝撃で目が覚めた。

どうやら寝てしまったらしい。「なんだよぉ…夢落ちかよ」

と思い、乾いた喉を潤す為に机を離れようとしたときに気がついて、氷ついた。

床にベッタリとついた、けっして私の物ではない足跡に。

そして肩に置かれた夢と同じ感触に…。

怖い話投稿:ホラーテラー 甘さん  

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