短編2
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近道 其の弐

A「あ~クソッ!出てきやがった!」

なにが!?と思ったが、その答えはすぐにわかった。脇にある小さな鳥居から老若男女様々な幽霊が這い出てきている。共通しているのは、どの顔も怨めしそうにこちらを睨み付けているということだ

B「なんなんあれ!?」

A「黙れ!……ッ!!!」

Aは後ろを凄い勢いで振り返った

A「ヤバいヤバいヤバい!もっとスピードあげろ!!」

俺はルームミラーを覗く。真っ黒いナニかがこちらに向かってきているのが暗闇の中ハッキリと見えた

ハンドルを持つ手が震える。Bは後ろで半狂乱だ

B「追いつかれる!追いつかれる!」

俺「もうこれ以上は無理じゃ!」

俺はもう怖くてルームミラーを覗くことが出来ない。前だけを見て車を走らせる

A「ブレーキじゃ!」

Aの声に反応して咄嗟にブレーキを踏み、ハンドルを右にきった

気が付くと脇道を抜けていた。Aの声がもう少し遅ければ車は反対側の田んぼに突っ込んでいただろう

俺たちは息を整える

俺「車がおらんでえかった……まだ渋滞しとったら事故っとったな」

A「渋滞?」

俺「あぁお前が寝とった時この道渋滞しとったんよ」

俺「この道が?渋滞するわけないじゃろ。8時過ぎたらほとんど車通らんで」

B「……確かに」

A「それよりなんであんな道入ったんな?あの小さい鳥居みたらヤバいのわかるじゃろ!」

B「いや、じゃけ渋滞しとったし、お前はなんの反応もせんけぇ大丈夫かなって」

A「はぁ~俺はなぁ夢の中であの黒いやつに捕まっとったんじゃ。嫌な感じがして眠らされたんよ。ほんまは渋滞もしてなかったんじゃないんかの?まぁあのデカイ鳥居くぐる前に逃げれて良かったわ」

B「かなりあぶなかったんじゃな……」

俺「新たな近道発見かと思ったんじゃけどなぁ」

A「だれがあの世への近道見つけろって言ったんじゃ!」

俺、B「……」

うまいこと言いやがると思いながらも、知らない道には気をつけようと肝に命じる二人だった

怖い話投稿:ホラーテラー Mさん  

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