中編5
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快楽と悪夢…

これは私が体験した実体験です。

文中に性的な表現がございます、あらかじめご了承下さい。

また幽霊や呪いの類の話ではありませんので、そちらをお求めの方はスルーして下さい。

あれは忘れもしない2年前の夏

19歳だった私は、友達とカラオケに行った帰り、深夜遅くに夜の街にある公園で友人とたわいないお喋りをしていた

公園の周りにはキャバクラやホストクラブ、風俗などがあり異様な活気に満ちていた

その公園は援助交際の取引場所として有名で、よく補導員や警察がうろうろしていた

私「今日はわりかし平和やなw」

友人「だね。でもあの子さ…売りでしょ…」

友人が指差す方を見やると、制服で佇んでいる女子高生がいた。

私「おいおい…制服で売りってすげぇ度胸やなw警察来たら一発やで」

友人「もう!そういう事じゃないでしょ!あの子、よく見かけるような売りしてる子達と雰囲気違う」

そう言われてみると、化粧っけも全くなく、黒髪セミロングの髪は何の飾り気もなかった

俯く女の子の顔はとても不安げで、何か事情があるようである

私「売り…やないんちゃうか?」

友人「でもほら、男の人に声かけてる」

たしかに彼女は道すがらの男に話しかけていた

男が首を横にふり、立ち去った

多分断られたんだろう

女の子は再び俯くと、遠慮がちに次のターゲットを探し始めた

私「なんやあの子…」

友人「ゆう(私の仮名)行ってきてよ」

私「何で私や!お前行けw」

友人「私みたいなのが注意しても迫力ないでしょ。あんたが行けば言う事聞くって」

私「……」

仕方なく、私は彼女に歩み寄った

私は身長も高く、当時バンドを組んでいたため白金のショートヘアでピアスだらけの出で立ち

私を男だと勘違いしたのか、彼女はパッと顔を輝かせて話しかけてきた

女「買うてくれるん?」

私「あー…いや、ちゃう…。きみ援助交際しよるんよね?ここ警察やら補導員やら多いでな。見つかったらヤバいやろ。はよ帰りいな」

女の子は俯いて小さくつぶやいた

女「だって帰るとこないんだもん…」

私「泊まる場所確保のために金欲しん?」

女「うん…」

私「…せやけど危ないで、ここ。893やらに変に絡まれたらどうすんの。一生普通の生活でけへんよ」

女の子はキッと私を睨みつけて言った

女「じゃあお兄さんが買うてくれればええやん!」

し、失礼な…

私「あほぅ!私は女や!ち●ち●ついてへんで!(若い女が品の無い発言してごめんなさい)」

女の子は唖然とした顔で私の頭から爪先を眺める

二重に失礼だろ!

女「ご、ごめんなさい…」

私「ええよ、よう間違われるで慣れとるn。…きみ家出中?」

女の子の足元には小さなリュックがあった

彼女は小さく頷いた

私「…しゃあないな。おいで、ホテルにでも泊まろう。明日ちゃんと帰るんやぞ」

女の子は答えなかったが、素直についてきた。

彼女は愛と名乗った(仮名)

私「おい!この子家に帰れんらしいからホテルにでも連れてったるわ」

友人「あーそう、分かった分かった。じゃあ私は帰るわー。愛ちゃん、このお兄さんみたいなお姉さん、意外と優しいから今日はお世話になりな」

私「なんやそれ!」

すると愛ちゃんはキッと友人を見据え、私の腕にしがみついてきた

まさに密着

まぁ色々あったみたいだから人が怖いのかな、と重く考えもしなかった

この時点で彼女の異常性に気付いていれば…

友人「あ、ゆう!」

私「あん?」

友人「愛ちゃんに変な事しちゃだめよ★」

殺意を抱いた

こんな時間に入れるホテルなんて、ラブホテルしかない

私と愛ちゃんは妖しく輝くネオン街を歩いた

愛「お姉さん怖くないん…?」

私「ゆうでええよ。怖くないけど嫌悪感はあるな…」

愛「私にも?」

私「遊ぶ金欲しさにしたんやなかろ?」

愛「まだしてないよ」

私「たしかにそうや。未遂で終わったし、なんか理由ありそうやん」

愛「私ね…お父さんに犯されたの」

私「は?」

思わず口から煙草が落ちる

愛「ママが1ヶ月前出てってから、お酒ばっか飲んでて…私をやらしい目で見てるのは薄々分かってた。でもとうとう今日…」

そこで愛ちゃんは唇を震わせた

これで家を飛び出した理由が分かった

帰れない理由も

彼女の足元にぽたりと涙が落ちた

愛「私…」

思わず私は彼女の口を塞ぎ、肩を抱いた

私「もうええ…それ以上言うなや…」

彼女を思いやったというより、自分が聞きたくなかったんだと思う

そうこうしているうちにホテルについた

チェックインを済まし、部屋に入る

愛「お風呂…入ってくるね」

私「うん」

愛「一緒入る?」

私「あほー。友達に叱られるわ」

そう冗談半分に言うと、また彼女はキッと鋭い視線を送ってきたが、そのまま浴室に入った

私「あー…眠て…」

少しアルコールも入っていたため、私はすぐにベッドに横たわったまま眠りに落ちた

どれくらい経ったのだろうか

私はぴちゃぴちゃという音で目が覚めた

電気はつけっぱだったのに、部屋は暗く、ベッド横のスタンドだけがついていた

それを確認したとたん、股間を何かが這った

ヌルリとした温かいもの…まさか…!

私「愛ちゃん!」

スタンドが照らした顔はまさしく愛ちゃんだった

しかし頬は上気し、目は潤んでいた…まるで欲情しているかのように

私「嘘…なんで!」

意識がはっきりすると、腕は布のようなものでぐるぐる巻きにされているのが分かった

愛ちゃんはまた私の股間に顔を埋めた

私「やめろ!」

唯一自由のきく足で彼女を蹴飛ばす

愛「なんで…なんでよ!優しくしてくれたじゃない!抱きしめてくれたじゃない!」

ああ…この子、今まで人から親身になってもらった事ないんだな

だから下手に優しくしてしまった私に、感謝とは違う感情を抱いて…

私「私は女だ!」

愛「性別なんて関係ないじゃない!…それとも父親に犯された私なんて、抱けない?」

私「違うわ!こんなもんレイプやないけ!」

愛「愛し合ってるんだからレイプなんかやないよ…」

そう言うと彼女は身体を重ねてきた

首筋を舐められ、気持ち悪さでゾクッとする

愛「感じてるの?」

彼女は私の上にまたがり、服を脱いだ

身体中に煙草の火傷跡、凄まじい数のリストカットの跡

胸元には掻きむしったような引っかき傷が多数ある

愛「私ね…血を見ると安心できるの」

だめだ

こいつ、やっぱり狂ってる…

彼女はどこから取り出したのか、カッターナイフを突き付けてきた

愛「お姉さんのも見たい」

私「!!」

腕に痛みが走った

身体を何とか起こして見てみると、一本の切り傷が走っている

彼女は傷口に口を近付け、血を舐めとった

鳥肌が立つ

愛「ゆう…愛してる」

それから何があったか、実際よく覚えていない

ただただ気持ち悪く、恥ずかしながら号泣していたのは覚えている

歪んだ性愛…一生記憶から消えてはくれないだろう

朝、もう愛ちゃんはいなかった

しかし傷と縛られた腕が現実だと物語っていて、また泣いてしまった

あの子は今どうしているんだろうか

またあの場所で客を漁っているのか…?

いや、それとも私を探してるのか?待ってるのか?

もう怖くてあの公園どころか、夜の街に近寄る事ができない

怖い話投稿:ホラーテラー サピエンスさん

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