短編2
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実体験

不愉快な話なので見たくない人は注意。

数年前、某県の山道を飛ばしていた時の事。突然、目の前に若い女性がふらふらと出てきた。

急いで急ブレーキをかけたので無事だったけど、時刻は深夜で山の中。死ぬほど驚いてよく見ると、幽霊ではなくて生きた女性だった。

見かけは派手だったけど歳は自分と同じくらいだし、疲れきっている様子だったので話を聞いてみると、彼氏とドライブ中に喧嘩して置いていかれたらしい。

携帯も財布も彼の車の中だし、山中で人もいないので困っていたそう。

気の毒に思って一緒に乗せていってあげようと思い、助手席側のドアを開けて気が付いた。

向うも間近で顔を見て気づいたのか、急ににやにやとして、「やだ!あんた○○?あーやっぱり○○だ!」とはしゃぎだした。

ずかずか入ってきて、これあんたの車?○○の癖に良いの乗ってるねとか、こんな時間に一人って彼氏いないの?いるわけないよね○○だしwと言いたい放題。

私はこいつのせいで今でも悪夢を見るほど苦しんだのに、こいつは幸せに生きて虐めた私の事なんか綺麗に忘れてたんだな。

そう思ったとたんに腹が立ってきて、彼女を怒鳴りつけて外へ追い出した。

私が反抗したのを見て最初は驚いていたけど、非常用のハンマーかざして脅したら、急に泣き出した。

今更泣かれても…

悪いとは思えないけど、自分がひどい人間になったのは分かる。一生誰にも言う気はないし、懺悔もしない代わりにここへ吐き捨てていく。

そのまま彼女を置き去りにしてその場を離れた。

それっきりまた悪い夢を見たと思って忘れていたんだけど、最近になって彼女が数年前に亡くなっていた事を知った。

某県の山中で複数の人間に強姦され、殺された後捨てられていた。

地方紙にも載ったので調べてみると、事件が起きたのはあの日の後だった。犯人はまだ見つかっていない。

自分があの日乗せていってあげたら、彼女は生きていたんだろう。でも可哀想とは思えず罪悪感も湧かない。それどころか犯人ありがとうと思ってしまう。

駄文に付き合ってくれて

ありがとうございました

感謝の気持ちを忘れません

怖い話投稿:ホラーテラー 現在OLさん  

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