短編1
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バス停にて

友人のお爺さんが、山間の集落にあるバス停で、バスを待っていた時の事。

道路の向こう側を、野良犬が一匹歩いていた。

何の気なしに見ているうち、犬は水たまりを渡り始めた。

二、三歩進んだ時、いきなり前足が地面に吸い込まれた。

そのまま飛沫を上げて犬は水に没した。

お爺さんが駆けよると、そこは深さが1cmもない浅い水たまりだった。

落下物があった事を示す波紋だけが、わずかに水面へ残っていた。

辺りには犬の姿など、どこにも見当たらない。

お爺さんは一刻も早くバスが来ることを願ったという。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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