短編2
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呪いの暗闇

今日俺は呪われた。

侍の霊に呪われたのだ…。

時は平成、今の時代に鈍いとはいやはや恐怖である。

父親は言った

「お前こそが武士の子孫だ」と…。

うちの家系は先祖伝来の武士らしい。

父曰く、豊臣秀吉の時代に、時の議員から認められて、

土地を譲り受けて今に至るらしい。

そのような由緒ある家系で、家もその頃からあるらしい。

弟と一緒に屋根裏を見たら、暗闇の中に武士の霊が見えた。

板を歯がして、照明に照らそうと思ったら、それは消えた。

呪いを掛けるために…。

スーパーで懐中電灯を買ってきて再度アタック。

今度は屋根裏が見えた。

武士の霊は奥にいる。

俺と弟は屋根裏に入った。

友人のAが心配そうに下から見ている。

板を踏み外さないように慎重に、奥へ奥へと進む俺たち。

ちょっとした探検隊きどりだ。

奥に辿り着くと、そこには鳥居があった。

Aは、それをどけ、俺に手渡した。

「この鳥居が呪いの原因なのだ」

父親に見せたら、豊臣秀吉の時代から伝わる、呪われた鳥居らしい。

この鳥居のせいで俺の家は呪われていたのか…。

父親からたいそう褒められ、事なきを得た。

しかし、4年前に死んだ弟は帰ってこない。

呪いは解けても尚、悲しみは戻らない…。

すると、光り輝いたように見えた。

空間に環が開き、弟が出てきた。

「白装束の人から、お前はまだこっちの世界に来るべき時期ではないと言われた」らしい

父親を呼び、また弟が家族に戻った。

豊臣秀吉の呪いに打ち勝ったのだ。

そう、また幸せな日々が…。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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