中編3
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鎖された街 ~生存者~

男は郊外から再び都市部へと足を進めていた。

生存者と協力し、生きる術を見つけるためだ。

足はほぼ回復し行きよりも速い足取りで着く事ができた。

「しかし、どうやって生存者を探せばいいんだ?」

いくら探しても一向に見つからない。

日はどんどん沈んでいく。 あの怪物のことを考えると焦りと疲れはピークに達していた。

しかし、男には考えがあった。 危険な賭けではあるが、もし生存者がこの辺りに居るとしたら夜になれば 明かりがみえるはずだという・・・

遂に辺りは闇に包まれた。男は闇の中をただ一人歩いていた。

ついに前方に人影を見つけた。だがどう見ても、歩き方がおかしい・・・

左右に揺れながら体が小刻みに震えている。

確信はなかったが 

「あの怪物だ!!」

とっさに物陰に隠れ、息を殺しながらその場を逃れ再び明かりを探した。

男は今にも恐怖に潰されその場に座り込みそうだった。

そして遂に男は数十m先に窓の隙間からロウソクのような光が漏れているのを発見した。

男は恐怖を忘れ

「遂に見つけた!」

と、言いながら全力でその家をめがけて走った。

だが、何かおかしいことに男は気付いた。

足音が周りから聞こえる。 奴らが男めがけて走ってきていた。

思わず後ろを振り返った瞬間、横から怪物が男に向けて飛びかかり、ふき飛ばされ倒れこんだ。

怪物は男を覗き込み、口を大きく開く。奇声を発しながら、今にも男に喰らいつきそうだった。

だが男は手に強く握っていた拳銃の銃口を怪物の大きく開いた口に狙いを定めた。

引き金を引いた。

一度戻し、もう一度引く

2発怪物の顔に命中した。後頭部から肉片が飛び散る。怪物の顔は原型を留めていなかった。

「ざまぁみろ!クソッたれ!!」

思わず叫ぶ。

興奮状態から冷め我に返った。 だがもう遅かった。何人いるか分からないほどの足音が 近づいてくる。 

明かりの見える家目指して再び走り出した。

ようやく家に到着した。

狂ったかのように扉を叩きまくる。 だが一向に開く気配がない。

奴らはすぐそこまで来ていた。

「もう駄目だ・・・」

そう諦めた瞬間 扉が開いた。中からガ体のいい黒人男がバカデカい銃を肩に担ぎながら出てきた。

「しゃがめ!!」

とっさのことに反応できなかった。

頭を思い切り下に押さえつけられたその刹那 爆音が頭に響く。

すぐ上で銃をぶっ放していた。

走ってくる怪物の体から血が飛び散り 倒れこんでゆく。

「よし、これでいいだろう。だがまだ奴らは来るぞ。早く中に入れ」

その声を聞いたとき安心感が込み上げ その場で気絶してしまった。

・・・・

気がつくとベッドに居た。 周りから人の声がする。

その内の一人が自分が目覚めた事に気がつく。

女の人だ。

「大丈夫。ここは安全よ。安心して眠りなさい。」

意識が朦朧(もうろう)としていたせいかその声が 妻の声に聞こえた。

男は妻と娘のことを考えながら 眠りについていった・・・

怖い話投稿:ホラーテラー ジャンさん  

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