上京してアパートで独り暮らしを始めた頃、面倒臭いのと、男一人だし、こんな所に泥棒なんか来ねえだろってってことで、
会社行くときなどの長時間外出以外は、あまりドアに施錠していなかった。
ある時、爆音でヘッドホン掛けながら、リズムに合わせて頭を動かしながら、目をつぶって自分の世界に浸ってたら、
ちょっと耳が痒くなってヘッドホンを外した。
耳をポリポリ掻きながら何となく振り返ったら、玄関から数歩程度の位置に、知らない男が入って来ていた。
俺は「あっ…」と一瞬固まった直後、気を取り直して
「何だてめーは!?」と叫んだら、すごい勢いで逃げて行った。
知らない男が居なくなった後で、じわじわと恐怖感が襲ってきた。
それ以来、必ず玄関の鍵を閉めるようにしている。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話