短編2
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夢と黒モヤモヤと私

いつも夢は見る。

悲しい夢も楽しい夢も、もちろん怖い夢もよく見る。

夢なんてすぐに忘れてしまうもの。

でもあの夢だけは忘れられない。

あの日はいつものように過ごしていつものように眠りについた。

気がつくと近所を歩いている。

でも何か雰囲気がおかしい気がした。

あたりは誰も歩く人もいないし一つの音もしない静かな街。

もしや、このまちには自分一人だけか?と浮かれていた。

そんなのも束の間、どこかへ行こうとするが動くことが出来ない。

なぜだ?と思ってると前からモヤモヤした黒い塊の奴が近づいてきた。

だんだんと自分に向かってきてるのがわかる。

そいつが近づくたびに自分の身体が重たくだるくなる感じがする。

怖くなってきた

自分はそこらへんで何となく夢をみてると気がつく。

夢の中で逃げようとするが身体が動かない。

ならば夢から覚めるしかない!

自分は必死で夢から覚めようとした。

焦っていると、奴はもう自分の目の前に立っていた。

そこで自分は気を失ったらしい。

気がつくと、夢から覚めたと思い目を開けると

何体ものの黒いモヤモヤした物体たちが倒れてる自分を覗き込むようにみていた。

それは言葉であらわせられない程の不気味で恐ろしい感じの奴らだった。

まだ夢から覚めることができなかったみたいで

そいつらはモゴモゴというかユラユラしながらただ自分を見ている

本当に恐ろしくて逃げだそうとしても身体は動かない。

夢から覚められない。

そして

そいつらの中の誰かが低い声で唸りはじめた。

機械みたいなピーッていう高音も聞こえ初め、騒がしくなる。一気にいろんな声みたいなのも音も聞こえて、みんなが何を言ってるかよくわからなくて

一つだけ「にがすなぁ~にがすなぁ~オマエが死ぬ」って

遠くから聞こえてきて、そこで本当に目が覚めたわけだ。

起きたら昼の11時になっていて昨日寝たのは夜の1時頃だったけど明らかに寝すぎ。

いつもは遅くても8時には目が覚めるし。

汗ダクダクで本当に怖かった。

その日はまた外に出たら奴らが来るんじゃないかと暫く家でぼーっとしてた。

夢にしてはリアルだったし急に現れた奴らも意味がわからないし、急にうるさくなって最後覚えてる言葉もよく理解できない。

あれから同じ夢は見てないけど、たまに聞こえてくる気がする。

「にがすなぁ~オマエが死ぬ」って言った奴の声が。

怖い話投稿:ホラーテラー アイームアペンさん  

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