短編2
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カウントダウン

「これで5人目か…」

自分でも無意識のうちにそう口に出していた

私は医者で、もう何十年もこの病院に勤めている

仕事は大変だがやりがいもあるし、小さい頃から夢みていた職業につけたので苦ではなかった

今まで特に大きなミスもなく、そしてこれからもそうだと思っていた

しかし数週間前から奇妙な事件が起こっている

カウントダウン。

最初にそれに気づいたのは朝出勤してきた看護婦だった

「先生ちょっと来てください」

そう言われて、彼女にある病室の前に連れて行かれた

「4」

その病室の扉には赤のマジックか何かで、ただそう書かれていた

「なんだいこれは?」

そう聞くと彼女は

「いえ私が来たときは既に書かれていたんで…」

と答えた

誰かのいたづらか…

全く暇なやつもいたもんだ

「君これを消しといてくれ」

そう彼女に頼み、その部屋の患者に事情を説明しその場を後にした

誰がやったんだあんなこと…

しかし「4」とは何なんだ?

そんなことも考えていたが、次から次にくる患者を相手にしているうちにすっかり忘れてしまった

そのことを思い出したのは翌日、別の看護婦に呼ばれてからだった

「3」

扉にはそう書かれていた

急いで看護婦に消してもらったが、部屋の主には見られてしまっていたようで気味悪がっていた

「いえいえ誰かのいたづらですよ!気にしないでください!」

そうは言ったものの翌日の朝、扉に「2」と書かれていたとき、そうも言ってられなくなった

患者は気味悪がるを通りこし、怯えている

何とかしなくては…

しかし夜中に見回りはやっている

そのときはなかった

ならそのあとか

誰がそんな夜中に?

何のために?

疑問は次から次にでてくる

しかしそんなのは後回しだ

今はこの患者を落ち着かせないと…

とりあえず患者に優しく話し、部屋を変えることを提案した

よほど怖かったのか、患者はすぐに同意した

見回りの回数も増やした

何より新しい部屋の近くにはナースステーションがある

これでは犯人も何にもできないだろう

私は安心して仮眠室で眠りについた

その眠りも朝早く、他の医師の焦った声で起こされた

「1」

怖い話投稿:ホラーテラー 448さん  

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