お久しぶりです…。
つまらないかもしれませんが、暇潰しにでも読んでくれたら幸いです…。
誤字・脱字・怪文書がありましたらお許しください。
前にお話しした通り、本職(トラックドライバー)が休みや早く終わった時に自分は時々、バイトでタクシーに乗って日銭を稼いでおります。
その日は本職が終わり家で風呂に入り、夕飯を食べてからタクシーのバイトに出ました。
翌日は休みなので、いつものように終電まで稼ぐぞと張り切っていた。
さすがに二連休の前日と言う事もあり、街には人が出ていた。
PM11:00頃…。
みなとみらいから本牧までのお客さんを乗せた。
その帰りは根岸の山越えして、お客さんを探しながら走っていた。
そのまま真っ直ぐ、港の見える丘公園方面に行くか、ザキ(伊勢佐木町)の方に下るか悩んでいた。
前に空車のタクシーが真っ直ぐ行ったので山元町の信号を左に曲がり、ザキ方面に下った…。
昔から出るとは聞いていたが…。
しかも何度となく通っていたし、まさか?とも思っていた。
噂は本当だった…。
交差点を曲がり坂を下り始めると自分が通っている道路の上には橋がある…。
その橋をくぐる時、人の叫び声が聞こえた。
男でも女でもない声…。
物凄く、それも尋常じゃない叫び声…。
思わず急ブレーキをかけてしまった。
キィィィーッ!
後ろからは車は来ていない。反対車線からも車どころか周りには人っこ一人居ない…。
『何だ?』
そう不思議に思いながらも何かあったら大変なんで車を確認する為、降りた…。
車を一回りして、何も無い事を確認…。
そして車に乗り込みシートベルトをかけてウィンカーを出し、サイドミラーを確認して出ようとした瞬間!
助手席の窓に何かがいるのが視野で確認してしまった。
その時、ギアをドライブに入れようとしてた左手が何かに遮られているのが解った。
恐る恐る助手席を見ると、両手の平をピタッと着けてジッとこちらを見ている女がいた…。
頭から血を流し、左側の顔は良く見えない程潰れていた。
それだけではない…。
ギアが遮られていたのは助手席のダッシュボードの下から白い手が伸びてギアがパーキングから動かないように抑えられた状態になっていた。
思わず車から出て、後ろから来た車を止めてしまった。
車は止まってくれて、
『どうしました?エンコですか?』
『てっ…てっ…手が、窓に女が…!』
意味不明な言葉だったが、その運転手は感づいてくれた。
『早くここから離れた方が良いですよ。』
離れるにしても状態が状態なだけに出れない事を話すとその運転手はタクシーに乗り込み、動かしてくれた。
『今なら大丈夫だと思いますよ。早く立ち去って!』
大通り公園の所までその運転手は付いて来てくれた。
『ここまで来れば大丈夫だと思いますよ』
深くお礼をして、仕事を再開。
しかし、その日は何かがおかしかったし…それだけでは終わらなかった。
AM1:30頃…。
横浜駅西口から川崎の幸区までのお客さんを最後に帰ろうと考えていた。
第二京浜を下り、車庫に帰る途中にまたしても似たような光景が目に入った。
さっきと同じように自分の通っている道路の上には橋がある…。
『そういえば…ここも自殺の名所だったらしいんだよなぁ…。』
そんな事を考えている間もなく今度はいきなり来た。
ドォーン!!!
本当にいきなりだった…。
思わず、『うわぁ!』っと声を出してしまった。
しかし、今度は現れるのも早かった。
車の屋根から顔を反対にしてフロントガラスを覗きこむ白い顔な女の顔が出てきた…。
『ぐわぁ…!』
本気でビビって道の真ん中で急ブレーキをかけてしまった…再び…。
思わず左側に寄せて車を止めた。(何故かその時は冷静。)
外に出て屋根を確認するとそこには何もいなかった。
『マジでとっとと帰んべ!』
半分ビビりぃの、半分腹立ちぃの…。
何が何だかわからぬまま、車に乗り込み、車庫に急いだ。
無事に車庫に戻って納金して、タクシーを洗っていると屋根の行灯(社名灯)の隙間に何かが挟まっているのを見つけた。
そこには…、
生爪が挟まっていた…。
本当にビビって洗車を終わらせた。
そして、家に帰る途中だった…。
自分の家の近くの橋だ…。
そこに靴が揃えて置いてあるのを見つけてしまった…。
橋の下を見るのも怖いので公衆電話から110番し、匿名で通報した。
あの2回ともあの女の仕業だったのか?
橋にあった靴は……、
ハイヒールだった…。
怖い話投稿:ホラーテラー 濱っ子とうちゃんさん
作者怖話