短編2
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己の馬鹿さに呆れる。2

B『日蓮様の教えではね、この世の終わりが来た時に日蓮様以外の他の宗教を信じている人は地獄に堕ちてしまうの。でも、過去に日蓮様以外を信じていた人も日蓮様を信じる様になれば、日蓮様は救って下さるの』

(」゜□゜)」

(やられた…ハメられると思いきやハメられた。ってか、自分を信じない奴は地獄行きって、どんだけ器の小さな神様なんだって話ですよ、普通に考えて。)

ここで、それまで相槌を打っていただけの、もう一人の女(仮にCとする)が口を開く。

C『地獄って言うのはね…。』

地獄についての説明が、ここから約30分。

(私は今、この瞬間が地獄だよ…)

B、C『せっかく会えたんだし、今から本尊様にお参りに行こう』

(なに明るく言ってんだ、このバカ。全然、楽しそうじゃないし。しかも、もう23:00だよ!)

私『いや、明日も仕事早いから遠慮しとくわ』

B『本当にご利益あるって。私、お祈りするようになったら仕事も上手く行って、今までどんなに治療しても治らなかった肌荒れも治ったし(それはスゴいな)彼氏も出来たんだよ。Aにも、きっと良い事あるから』

(いや、多くを望んでおりませんので細々と暮らして行ければ充分です)

私『ホント勘弁して下さい、帰ります』

B『分かった。じゃあ、これだけ読んで』

手渡されたのが厚さ3cmくらいある茶色い大きな封筒。

(あ、これ教本みたいな奴か…)

B、C『捨てないで、ちゃんと読んでね』

帰り道、速攻でファミマのゴミ箱に投げ捨てた。

はぁ…多分、同級生ってのも嘘だったんだろうな。

後で本当の同級生の女友達に話したら『ちょっと可愛いからってホイホイ着いて行くからそうなんのよ、これに懲りたら気をつけなさいよ』と笑われた。

かっこわりー。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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