短編2
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お兄ちゃんに何が…

『ここ最近ずっと怖い事件多いわね…。虐待とか不正受給とか…ね?嫌なこと思い出しちゃったわよ…』

夜ニュースを見ていた母が突然言い出しました。

これは私が幼稚園の頃に起きた事です。

霊的な体験は何度かありますが今思えば霊よりもやっぱり怖いのは人ではないかと思った体験でした。

私が当時住んでいたマンションには敷地内に小さな公園がありました。

使用できるのは住民のみ、遊具は滑り台とブランコそして砂場。

ちょうど1階の端に隣接していました。

1階端に住んでいる方は日中うるさかったと思います。

そんな公園で私はほぼ毎日遊んでました。

マンション内に同い年の女の子2人、2つ上の男の子…そして私達小さい子にとても人気のある23歳位の優しいお兄ちゃん。

小さい子が少なくほぼ貸切状態でいつも4人で泥んこになるまではしゃいでました。

お兄ちゃんはいつも優しくふらっと公園に来ては

『まーたお前たち4人組かーもう暗くなるから早く帰るんだよ。』

『よし、じゃあ兄ちゃんがなわとび教えてあげよう!』

など私達の遊び相手になってくれました。

各々の親もあそこのお兄ちゃんがいてるから安心ね。と信頼も抜群でした。

ある日、いつものメンバーが来るまで1人で遊んでいた時でした。

「あっお兄ちゃん!」

『あれ?今日は1人なの?』

「うん…みんな後でくるよ。でね今日はおっきいお山作るの!」

『ふーん、…』

「??」

『じゃあそれまで兄ちゃんと遊ぶか。』

「うんっ!」

…その後、私は1階端に住んでいたおばさんに保護されました。

顔は殴られ腫れており、鼻血も出て服も砂まみれで破かれている、もちろん私は号泣でした。

あの優しいお兄ちゃんが…

目撃したおばさん言わく奇声を上げ、訳の分からないことを叫び笑いながら私に手をあげていたそうです。

その後公園は取り壊され、私達家族は引っ越ししました。

母は未だに当時のことを悔やんでいます。完全に安全な場所だと思い込んでいた事、信頼していたお兄ちゃんに裏切られた事。何より私に対し申し訳なかったと。

『今は…本当に信頼とか安全とかないのかしらね。お母さん昔の人間だからなんだか悲しいわ…。色々発展して便利さは増したけどその代償が大きすぎる気がするの。』

お兄ちゃんに一体何があったのかはわかりませんがとてつもなく怖く悲しい出来事でした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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