短編1
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お婆さんの小指

ある男性が奇妙な夢を見ました。その男性をAさんとしておきましょう。

そのAさんが夢の中で川原にいると、見たことの無いお婆さんが、しゃがみ込んで何かをしていました。

気になってお婆さんに話しかけてみると、どうやら探し物をしているらしく、何を探しているのかと

聞くと、小指を探しているとのことでした。お婆さんの小指を見ると、確かに小指が無い。

気味が悪くなって逃げ出そうとしましたが、変な使命感から結局手伝う事になってしまいました。

しかし、そのお婆さん、どういうわけか小指を探す気がないらしい。

しばらく経っても小指がなかなか見つからず、Aさんがあきらめかけた頃、川上から小指が流れてくるのを見つけました。

ほっとして気味が悪いのも忘れて小指をつかみ、お婆さんに手渡すと感謝の言葉を言ったものの、

顔は残念そうで、Aさんがその場を去ろうとした時、ボソッと

「あと少しだったのに・・・」

とつぶやいたそうです。

この話を聞いた人は、聞いた日から1週間くらいの間に、夢の中に小指を探しているお婆さんが

出てくるそうです。何らかの形でお婆さんの小指を見つけられればいいのですが、見つけられなかったら・・・・・ 命の保証は致しません。

怖い話投稿:ホラーテラー 馬鹿さん  

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