続きです。
ダラダラと…という指摘あったんですが、一応リアルに伝えたいという気持ちがあるので…
省ける所だけ省きます。
親友(仮名で以下、隆とする)が寝室を出るドアの音で目が覚めた。
携帯の時計を見ると13時過ぎ…
夜行バスの旅路や呑みで疲れたからかだいぶ寝てしまった。
携帯で彼女におはようのメールをして、隆のいるリビングへ。
リビングのドアを開けるとすぐにお線香の香り。
不謹慎だが、自分はこの香りが癒される気がして好きだ。
隆はソファーでテレビ見ながら一服中。
「おっす。」
と、おはようの挨拶。
台所で水の流れる音がした。
「○ちゃん!(俺、ちゃん付けがあだ名)
おはよう!久しぶりだね!」
隆の弟の修平(仮名)だ。
三個下の弟。
東京にいた頃から俺もよく可愛がってる。
昨日は起きてて俺がきたのを知ってたが、気をつかってででこなかったらしい。
修平と軽く会話し、俺もソファーに座り目覚めの一服…。
ニコチンで活性化したので、親友の母(仮名で玲子)におはようございますの挨拶のお線香。
その後、玲子さんが亡くなってしまい、隆と修平はろくなご飯食べてないだろうと、俺は元調理師だし、スーパー行って何か作ってやろうか?と隆に聞いたが、どうも夕方前に親友の母の双子の妹(仮名で孝子)がご飯を作りにくるらしい。
会うのは二回目。
亡き玲子さんは失礼だがかなりふっくらした体型なのだが、その孝子さんは双子という事もあり、体型も顔もそっくり。
性格が姉の玲子よりサバサバ?してキツく、よく怒られるんだよ…と隆から愚痴をよく聞いてた(笑)
来るまで時間あるし、テレビのワイドショー見たり、音楽かけたり、隆の携帯でタッチして演奏するピアノの音ゲーを三人で点数対決やったりしてました。
すると隆の携帯に着信。
孝子さんがきたようだ。
数年ぶりに会うし若干緊張してたが、俺を覚えててくれた。
当たり前だが、やはりそっくりで正直何回か遺影と見比べてしまった。
玲子さんが生きてるように感じてね…
きて早々、孝子さんは調理開始。
その姿で台所に立つと錯覚すらする。
調理中も俺は孝子さんと談笑。
修平は孝子さんの手伝い、隆は未だに音ゲーに熱中。
俺も何か手伝おうと手を洗い、皿をテーブルへ持って行ったが、
孝子「○ちゃん…手伝いなんかいいから座ってなさいや…つまめるもんすぐできるから…ね?」
その姿、その声、
その笑顔、その台詞…
マジ反則です。
完全に玲子さんを思い出し、溜まってた涙がでそうになったが、目の前に隆がいて、付き合いは約八年、隆の涙は何回も見たが、俺は見せた事ないし、ぐっと我慢して、
「じゃあ何かあったらすぐ呼んでくださいね。」
と、誤魔化した。
隆は俺の感情に気付いたのか、
「よっしゃー!クリアしたぁ!」
みたいな、小学生みたいな口調で言った。
経験上、
こいつ…天然で言ったな…
と心でツッコミました。
だんだんいい匂いがしてきた。
台所内部は見えないから何の料理かはわからない。
けど肉の、香ばしい匂いがした。
すると修平が前菜のサラダを持ってきた。
孝子「修平も先に食べなさい。」
と言い、どんどんおかずが並ぶ中、孝子さん以外の三人は先にいただきました。
やはり美味い。
元調理師だが俺の作るジャンルとは違う為、レシピ聞きたい位の料理ばかりだった。
そしてメインの肉。
その正体は、
スペアリブだった。
隆は久々のちゃんとした皆で食べる食事が嬉しいのか、相変わらず小学生並みのハシャぎ方。
孝子さんも、それがやかましいのか、半ば冗談で怒ってた。
スペアリブをかじる。
やはり美味い。
店ででるような味だった。
その瞬間、なんか空気が変わった?と思い隆をチラッと見たら、下向きで、両手でスペアリブを見つめたまま黙ってる。
俺はどうしたんだ?と思ったが様子見してた。
孝子さんと修平は話してて全く気づいてない。
あまりの変わりように、我慢できず、
「どったん?美味すぎて涙ちょちょぎれた?」
と冷やかす様に聞いた。
隆「………じ…。」
???
あまりにか細い声で聞き取れなかった。
孝子さんと修平も異変に気付く。
孝子「なぁに?どぉしたよ?」
心配そうに隆に聞く。
親友「…味が……
…オカンと…同じ……」
と言って泣き出した。
孝子さんも驚いたような感じで涙ぐんでた。
俺は若干戸惑ったが、隆の為にとティッシュを数枚鷲掴みして、隆の手元へ。
数分して、隆も落ち着いた。
隆「…いや〜まじでぶったまげた〜、本当に同じなんだもん…」
清々しく言う。
味を知る修平も試しに食べると本当に同じ味だそうだ。
なんでそこまで驚くのかと思うだろうが、亡き玲子さんはこのスペアリブのレシピは孝子さんに教えてなかったらしい。
孝子さんが口を開く。
孝子「……不思議な事もあるわね〜…
…実は今日何作るか昨日からずっと考えてたのよ…
でも結局何も決まらなかったんだけど、
夜、夢に玲子がでてきてね…
《孝子ちゃん…
スペアリブよ…
そしたら隆さん喜んでくれるから…》
って言ってくれたの…」
実の息子をさんづけで呼ぶのは新築マンションを自分の為に買ってくれたから感謝の為と前回きた時に玲子さんに聞いた。
孝子「それでね…その夢でスペアリブにしようとしてたけど、レシピ聞いてない料理だったから不安だったんだけど、玲子だったらこの位かな?って気持ちで味つけしてた。
そしたら当たってたみたいね…(笑)
双子だし味つけは玲子がしてくれてたのかもね…」
と言って、双子だし〜位から孝子さんもハンカチを口にあて、涙を流した。
それを聞いて隆はまた声を殺しながら泣き出した。
修平も下を向いている。
俺ももらい泣きしそうになった。
基本的にありきたりなお涙ちょうだいのドラマなどでは絶対泣かない俺だが、この時はやばかった…
ネットやニュースで見るような、〜死者からの伝言〜みたいな奇跡のような事が、
今、この場所で起こってる…
偽善者ぶった気などは一切ないが、俺以外下向いて涙流してるし、俺は玲子さんの遺影を見つめて、心の中で呟いた。
「玲子さん、ありがとうございます…隆…こんな喜んでますよ…」
って…。
心から感謝した。
死んでしまっても、その優しさはなくならずに家族を想ってるんだ…と感極まった…
すみません、まだまだ続きます…
…本当に、ただの俺の日記みたいなのをわざわざ読んでくれる人達に心から感謝です。
なるべく早く続きを書きますね。
話を大きくしたり一切せず、思い出しながら書くのでなかなか早く書けずすみません…
誤字脱字、小学生の作文レベルの文章だが、そこは笑ってスルーしてやってくださいw
怖い話投稿:ホラーテラー リンキンさん
作者怖話