短編2
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母親

前回の『心霊ヒッチハイカー』に対するコメント、 ありがとうございました。 母親は至って不通のトラック運転手。

今回は、母が体験した話しを、しようと思う。

俺は上京してから、母には、たまに電話で連絡をとるのだが、いつもきまって、

『あんたが、無事で生きてれば、それでいい。』 と、長男の俺には、あまり望まないらしい。

その日も、何か小さな用事があり、電話したんだが、『ちょっとさぁ…』 と、急に声色が暗くなった。

『どした?』と、訪ねると、こうだ。

最近、寝ていると、

決まって深夜の2時頃に 目が覚めて、金縛りに遭うらしい。

そして、動けない母の周りに、数人の坊さんの霊が、表れた。

そこまで聞いた俺は、

『坊さんかぁ…何か意味ありそうで嫌だな…』

と、話を折った。

『それがね~……肝心なのはこの先よ…』

と、話を続けた。

母の話では、その、

数人の坊さんの顔が、

俺の父と、結婚する前に 付き合っていた、恋人の顔をしているらしい。

母は、その人を、とても愛していたが、事情があり、別れざるえなくなったそうだ。

その後、連絡も、全く取らなくなり、

風の噂では、 交通事故で亡くなったと、聞かされていた。

それを聞いた俺は、

母の霊体験の話しよりも、 父と結婚した後も、 その人に未練があったのかとか、

父とは、妥協して結婚したのかとか、考えてしまい 複雑な気分になっていた。

昔、小さい時に、母に訪ねたことがある。

『俺の名前って、どんな意味があるのぉ?』

その問いに母は、

『母さんが昔、好きだった人の名前で、その人は頭もよくて優しくて、素敵な人だから、匿名係長(俺)にも、そうなってほしくて付けた名前よ。あっ…お父さんには内緒だよ。』

と言うと、ニコッと、いつもの優しい笑みを浮かべた。

幼いながらにも、

(言えるわけねーよ!)

と思ってた。

ちなみに、父には、

字画で決めたと言って

押し通したらしい…

母ちゃん…

期待に添えない俺で

ごめんよぉ…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名係長さん  

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