短編2
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踏切

自分の体験ではないのですが、“見える”と言うか、これがきっかけで見えるようになった先輩の話で怖かったので投稿します。

読みにくいかもしれませんがお付き合いください。

先輩は小学生の頃、塾に通っていました。

塾は夜10時頃までやっていたらしいのですが、そこの先生が見える人で

『お前らが帰った後も一番後ろの席でずっと残って勉強してる奴がいるんだぞ』と言って恐がらせるような人でした。

クリスマスイブの日いつものように塾で勉強をしていたら、先生に

『佐々木(先輩)っ!ケーキ買いに行くぞ!』と言われ近くのスーパーまで行ったそうです。

スーパーまでは歩きでだいたい10分程度で、途中に踏切がある以外は目立った建物もなく夜になると不気味な雰囲気のする通り。

買い物をすませ、塾まで帰るとき、その踏切で遮断機が降りてきたので立ち止まりました。

その時向かいにランドセルを背負った女の子が居ました、すると先生が急に

『向こうにいる子、アレ、生きてねえぞ』

と言うのです、

でも先輩は霊など見たことなかったので

『嘘でしょ!だって俺も見えるし足だってあるもん!』

と言ったら

『いや、絶対に幽霊だね。電車が通り過ぎたら居なくなってるから見ててみろ』言うので電車が行くのを待ってたそうです。

ガタンゴトンと電車が目の前を通り過ぎドキドキしながら見てみると少女は同じ所に立っていました。

『ホラ!やっぱりいるよ!幽霊じゃなかったじゃん』と先輩が言うと先生が

『おかしいな、絶対幽霊だと思うんだけどなぁ、おかしい』

と言っていたそうです。

遮断機も上がり歩きだしたら、向かいの少女が駆け足で線路を渡ってきました。

そしてすれ違う時先生にぶつかってしまい、先生が

『ごめんねっ!』

と言うと少女は先生の顔を見上げながら

『何でわかったの…』

先輩達は振り向かず塾まで走って逃げたそうです。

それから先輩は見えるようになってしまったのですがその話はまた今度。

怖い話投稿:ホラーテラー ぶれすさん  

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