今年の夏は異常に暑い…
その暑い日曜日の昼下がり、彼が『例』の物を持って来る…。
私は何時に無く落ち着かなかった…。
【コンコンコン…】
誰かがドアを叩く…
私は臨戦態勢でドアに近付きセキュリティスコープを覗く…
彼だ…
ドアを開ける…
帽子を深く被り、寡黙に佇む彼の唇から僅かに微笑みがこぼれている。
『代金はいつもの所へ…』
彼の言葉に浅く頷きケースを受け取る。
彼が帰った事を確認し、部屋に入りカーテンを閉める。
ケースを開け、バラバラのソレを組み上げる。
H&K PSG-1
6.27mm軽量高速弾、射出速度=1260m/mic、強化チャンバー&コイルスプリング、スコーピオン製3x6x10スナイパースコープ付きだ…
そしてスコープを覗き込み、黒光りする銃口をターゲットに向ける…
センターサイトにターゲットをロックオン。
ターゲットは呑気に食事中の様だ…
【貴様に恨みなど無いが…死んでもらう。】
絞り込む様にトリガーを引く…
バスッ!!
ターゲットの背中から貫通し、四肢は飛散する…
任務完…ん!?
ぃや…まだだ!!
頭だけで逃げようとしている…
ぎぃゃあぁぁ~ッ!
私はセイフティーロックをフルオープン…全弾をヤツに叩き込む。
跡形も無く四散する頭部…飛び散る体液…
ゴキ…何という生命力だ…侮り難し…。
後に家内からシコタマ叱られた事をココに付け加えておく…。
誓って言うが、私はガンオタではなぃ…。
怖い話投稿:ホラーテラー Lovelessさん
作者怖話