短編2
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おじいちゃんっ子だった私は、

両親が共働きで、家を開ける時間が多かったため 、幼少時期の大半を祖父と過ごした。

私が、祖父の家にお世話になり始めた頃の話。

(当時8才位)

祖父に遊んでもらおうと、居間に行くと、

新聞を読む祖父の後ろに、 多分5~6才位の 白い顔におかっぱの、

女の子が 襖から顔を半分だし、祖父をジッと見つめていた。

私は、いい遊び相手になると思い、祖父を通り過ぎ、その子に話しかけようとした…

『話しかけたらいかんぞ…』

『…え?』

『何をどうしても、ワシから離れん…50年もな……』

再び、襖の方を見ると、 その子はいなくなっていました。

それからは、その子を

見ることはなく、

数年が経ち、祖父が亡くなりました。

祖父の葬儀の際に、

お坊さんが経を読んでいる最中に、たびたび首を傾げています。

『この方…本当に亡くなられてますよね…?』

親族一同は、『はっ?』 といった顔をしています。

お坊さんは、申しわけないといった顔をして、再び経を読み出しましたが、終始 棺桶の方をチラチラ見ては首を傾げていました。

葬儀も終わり、

祖父を火葬した時に異変は起こりました。

骨を焼き終わり、骨を骨壺に拾い集める際に、

これは、どこの骨かを、 確認しながら拾っていくのですが、 喉仏の骨が二人分出てきました。

その後も、一人分とは思えない骨の量から、

警察の取り調べが入り、 家族は、何度も事情聴取を受けました。

結局、原因はわからず、 その骨の一部を頂き

祖父の墓の横に埋めてあげました。

未だに 不思議な体験でした。

怖い話投稿:ホラーテラー     さん  

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