短編2
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デジャヴ

些細な日常の場面を夢に見たことが実際に起こり「この場面見たことある」と気がつく現象です。

本当に些細なことで、机に出した筆入れに教科書の位置、バイトの時に来た下品な客の言葉と容姿、晩御飯に母の会話など夢で見た・・・って気がつく。

「デジャヴが起こることを知っていてデジャヴ通りに事が進まなかったらどうなるのか」と好奇心が湧いてきました。

だけどデジャヴが起こることは一瞬の出来事でなかなか上手くいきませんでした。

まあデジャヴが起こってから気がつくものですしね。

ある日夢でいつもの電車に乗る夢を見ました。

そこで私は具合悪そうな赤いネクタイをした学生が吊革にさわった瞬間大丈夫か?と声を掛ける夢

朝、その通りになりました。

田舎の出勤ラッシュ時で人数も少なくほとんどが顔見知りの中、一人立っていた赤いネクタイの見掛けない学生は目立っていました。

赤いネクタイした具合悪そうな学生が来るまで「夢でみた!」って気が付かなかったんですけどこの日はデジャヴを予測できたんです。

学生が吊革に手が触れるとき夢と違う言葉を言ってやろうと立ち上がった。

「大丈夫か?」ではなく「席代わろうか?」と言おうとした。

口が動かない。

「大丈夫か」っていう日本語以外知らない、発音の仕方が分からない。

周りの視線も痛く結局「大丈夫か?」と言ってしまいいつもの駅に付いたので降りた。

降りてすぐなんとなく私が座ってた車両を見てみたらあの学生はいなかった。

デジャヴを意識しすぎた幻覚?

あと高校の旧制服を着た学生は何がしたかったんだろう・・・

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
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