短編2
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ストーカー

仕事の関係で1人暮らしをしていた時の話です。当時私はストーカーに悩まされて居ました。

彼氏や友達と歩いていると

「あの人は誰?貴方の何?私の方が貴方に相応しいのに!」

なんていう情熱的なお手紙をポストに入れられたりしていました。

そんな事をするような人には私も1人心当たりがあり、悪魔でも勘ですが犯人は高校生。趣味の関係で知り合った方。

ですが、私の仕事は18才未満は店に入れないような所なのに仕事中の私の様子まで事細かに報告してくる。

「今日は○○に居ないんですね。貴方はそこで笑っていた方が良いよ。あと今日××に嫌な事されたよね?」

とか。もうそこでみているとしか思えない。高校生は絶対に店には入れないのに何故?

そう思っていたある日。

自宅に帰ると家中の電気がつけっぱなしになっていました。不思議に思いつつも、疲れてるんだろうと言うことにしてその日は早々に眠りにつきました。

それからです。家に帰るとものの位置が変わっていたり、冷蔵庫の中に買うはずの無いジュースが入っていたり(ダイエット中だったのでジュース自体買いません)朝食を食べてそのままテーブルに置いて出社したのにも関わらず、その食器が流しの中に入っていたりするようになったのは。

誰かが家の中に入ったとしか思えない状態が気持ち悪くて怖くて。ポストを開ければ情熱的なお手紙もある。

そんな日々が嫌で実家から仕事に行くようになりました。もう出勤時間が長いなんで言ってられません。

実家通いが一月程した頃でしょうか。自分の家の状態が気になり、休みを利用して久しぶりに家に帰って見たんです。

家の中は思っていた以上に綺麗でした。ホコリもあまり無く……。一通り部屋を点検して部屋を出るとたまたま隣のお婆さんとお会いしたのでご挨拶をした所ニコニコしながらお婆さんがこう言うのです。

「あんたの妹さん立派だねぇ。あんたが居なくなってから毎日掃除に来てくれてるよ」

ぞっとしました。私に妹何か居ません。弟こそ居ますが、成人済みなので間違えるなんてあり得ない。

「お姉ちゃんがだらしないから私が面倒見てあげないとだめなんですよ」

そう言って自称妹は笑って居たようです。その後、私に妹は居ない事をお婆さんに話、私は即効引っ越しました。転職もしましたし、携帯も変えました。

これは荷物をまとめていて気が付いたのですが、見た事が無いコップや皿、下着などが幾つか出て来ました。もう涙目です。

現在は目星をつけていた高校生に友達が話をつけてくれたお陰で大分平和に過ごしています。

怖い話投稿:ホラーテラー こころさん  

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