短編2
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黒夢

昔から不定期にみる夢の話。

始まりは真っ暗な視界。周辺を見渡してみても、どこかしこも真っ暗。俺は盲目なんじゃないかって錯覚しかけてしまうぐらい。

でも何故だか自分の体だけはちゃんと見通せた。視覚的にこういうのってどうなんかな?

で、決まって必ず俺は走り出す。前が見えないのに走り出す。

俺何で走ってんのかな、って毎回疑問に思うんだがそれは夢の中の話。後で走っている理由に気づく。

何かに追われてる。

足音も感じないのに、何かが俺に近づいている気配を感じる。

だから俺は走っているんだ。

体力に自信はないが、夢の中だからか息も切らさずに全力で駆けることができる。

それでも距離を詰められる。

そうして、毎回何かが足に触れるのを感じて目が覚める。

最初の頃はすごい汗だくだったが、何度もみていたら普通に目覚めるようになっていた。

だが半年ぐらい前、最後がいつもと違った。

足に触れられたまではいい。

だが、まだ先があった。

足首に、締めつけられるような激痛を感じた。

足元を見ると、足首は黒い何かに触れられていた。

そうして目が覚めた。

心臓が物凄くバクバクいってて、最初の頃以上に発汗していたと思う。

こんなにビビったのは生まれて初めてだ。

触れられたのは右の足首だったんだが、手で掴まれたような痣が出来てた。

アレから半年だが、今でもその夢を見る。覚める時には足首を掴まれて、毎回痣が出来る。

次の場面に移るのが怖い。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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