中編3
  • 表示切替
  • 使い方

稚坊離

この話は僕が専門学生時代に体験した話。

会話はなんとなく覚えてるのを適当に脚色しました。

2年生の時の夏休みに思い出作りってことで、みんなでキャンプに行ったんだ。

俺「やべー!川だ!」

A「ヤバくねぇよ!うるせぇなぁ!」

B「確かにヤバイな!」

C「Aは不感症だからヤバさがわかんないんだな!」

A「不感症って…。知ってる言葉、適当に使うなよ」

E子「本当にバカといると楽しいね♪」

D子「えっ?みんなってバカなの?」

A「お前よりバカなやつはいないけどな…。」

こんな恥ずかしい会話をしながらキャンプを楽しんでいるメンバーは

俺、A、B、C、D子、E子、の6名。

1年の頃からクラスが一緒でよく飲みに行ったり遊んだり、本当に仲が良かった

キャンプを企画したのは、リーダー的キャラのA。

こいつは有言実行って言葉が本当に似合う奴だった。

みんなAに誘われ、

『楽しそうだし行こう!』となり、あっという間に計画はまとまって今に至るわけだ。

一通り遊んだ後、夜はバーベキューをする予定だったので準備係と買い出し係に別れて夜に備えようということになった。

俺、B、D子は準備係。

A、C、E子は買い出し係。

なんとなく流れでそう決まった。

Aは俺達3人に準備を任せてくれた。(来るとうるさいからってはぶかれただけなんだけど(笑))

A「ここは任せたぞ!」

俺「行ってらっしゃーい」

車で出ていくA達を見送った後、D子が一言。

D子「あれ?準備って何すんの?」

B「えっ?確かに。つーか何もないんじゃ…(笑)」

俺「うん。ねぇな!(笑)」

D子「え〜っ!?暇じゃん」

B「確かに暇だわ」

俺「あの辺探検しよ!なんか、もののけ姫的な雰囲気があって良くない?」

B「確かに。あれはジブリのオーラが出てる」

D子「じゃ行こーよ!」

本当に頭が悪い集団だったと思う。

川の脇は森が広がっていてそこをちょっと探検することになった。

道なき道を歩きながら、変な虫を見つけては、はしゃいでいた。

するとD子が

「ってかさ、道あるよ♪」

と目の前を指差した。

俺とBは、その道が完全に目に入っていたはずなのに全く気付かなかった。

俺「ホントだ。何で気付かなかったんだろ。」

B「確かに!」

D子「行ってみよ♪」

まだ時間もあったし、道なりに進んでみると、少し開けた場所に出た。

真ん中に井戸のようなものがあり、周りは木が生い茂っている。

井戸にはツタがからまり、コケも生えていて、使われていないのは一目でわかった。それよりも、明らかに異様な井戸の風貌に3人とも言葉が出なかった。

井戸の淵に縄が巻かれており、その上にぐるりと御札がびっしりと張られていたからだ。

俺「これ、ヤバいだろ」

B「確かに。」

D子「無理。なんか吐き気してきたし、絶対よくない場所だから戻ろ?」

さすがにバカな俺達でも危険は察したわけで、変なこともせずに、来た道を戻り始めた。

本当に何もなく、キャンプをしていた河原に戻ることができた。

すでにA達が戻ってきており、俺達はテントをほったらかしにしてたことと、何一つ準備をしていなかったことで、買い出しメンバーに軽く文句を言われた。

やることはあったらしい。

まぁそれだけで、あとは仲良くバーベキューを楽しんだ。酒も入り、場が盛り上がってくるとBが森で見つけた井戸の話を始めた。

(それまでは井戸のことは、A達には言わなかった。D子が言わない方がいいと言うので)

もちろんA達は興味を持ち話に食いついた。

A達は見たいとさえ言い出した。まぁ当たり前だよな

酒が入っているからか肝試しがてら行こう!と話は良くない方へ進んでいった。

今思えば、ここで本気で止めておけばよかったんだ。

すいません。続きます。

怖い話投稿:ホラーテラー カラスさん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ