短編1
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白い子猫

これは去年の話です。

中学3年生になって、遠くに引っ越してきた私は、その土地になかなか慣れませんでした。

当然学校も変わり、初日はものすごく緊張してました。

前の学校にいた時、偶然、子猫を拾って来ちゃいまして。

親に反対されて、泣きながら雨の降る夜に、拾った場所に返しました。

「まだ子猫だったのに。」って何度も後悔しながら。

その次の日は期末テストで、なかなか泣きやまなくて、勉強に集中出来ず、悪い点を取ったのを覚えています。

それから1年後、新しい学校の友達と、休み時間に話している時でした。

いきなり友達が、「そういえばさぁ、猫飼ってる?」って聞いてきました。

その時は一匹飼っていたので、返事をすると、「白い子猫?」と聞いてきました。

「いや、黒ぶちの結構でかい猫だよ?なんで?」と言うと、「後ろに白い子猫がいるからさぁ。」って言ったんです。

一瞬ビックリしましたが、その後はもうぶわぁ~って涙が出ました。

丁度その日は、その猫を捨てた日でした。

その子は前々から霊感があって、よく見ると言っていたので本当だと思います。

ただ、自分を恨んでいないか不安になる時もあります。

そして今年、白い子猫を拾い、飼い始めました。

怖い話投稿:ホラーテラー 神風さん  

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