中編3
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守彦の一日

俺の名前は武富守彦(仮名)

人が俺の事を指差し守彦って呼ぶ事は知ってるよね?

なんで指差し守彦かって?

「見える」んだよね。幽霊が。でもシャクレでビビリな俺は驚いて指差しちゃうワケ。

まぁそんな事で騒がれるのは小学生や中学生時代だけだったりするんよね

なんなく時が過ぎた今俺はパチンコ屋の店員をやっている。

今日はそんなパチンコ屋で起きた「指差し話し」を此処に書き記そうと思う。

ウチの店は言っちゃ悪いがお客は多い方ではない事は皆ご存知だろ?

。閉店前に至っては殆ど店内に人なんて居ないに等しいんだよね

だからいつもの場所に身を潜める。

言い方は何だがトイレだ。

個室トイレが6つある中の1番奥。その奥はいつも使用を禁止されている。だから俺としてはサボりにもってこいの場所ってワケだ。

つまりそのトイレは守彦パラダイスって事さ。

まさか俺の守彦パラダイスが悪夢の日なろうなんてこの時は夢にも思わなかったぬ

ウィーウィルロッキュー!

いつものようにヒゲの剃り残しを触りながら携帯を触っていたら

バチバチッ!フッ

といきなりトイレの電気が全消灯

インカム(無線)も効かない。「なぜだ?」と考えていると

ガリガリガリ

とトイレのドアを引っ掻く音が。

「うぉゎい!?」

と声が思わず出て身震いする俺

ガリガリガリ

まだ音がしている

俺はふと職場の仲間が話していた内容を思い出した。

Uターン変質者の怪

その昔このホールに変なお客さんがいた

そのお客さんは夜中もお店周りをウロウロして店に繋がる一本道でUターンを繰り返しては

ひぇぇええい!!!と奇声を発していたらしい

そしてそのお客さんはある日ホールのトイレで自殺した

確かこんな話しだ

俺はかなり焦った。普段から悪寒はするし仕事で有り得ないミス起こしたり(計数機のカギの閉め忘れたり台を閉める時片手で閉めたり等)明らかにおかしい予兆が今まであったのだ

トイレのドアを掻きむしるような音が止まった

周りを見渡しても特に異常はなかった。上を見上げるそれまでは

上を見上げると沢山の髪の毛が天井にベットリ張り付いているではないか。

(この時パニくって天井の髪の毛と俺のヒゲの剃り残しがどっちが毛が長いかなんて考えていたのは内緒の話し)

ドアを蹴破り急いでホールに逃げ出す

すると

ザーザー…ザザ

と誰かが無線を使うような音が

すると

モリヒコ…モリヒコォオ〜

と誰かがふざけたような声が耳を撫でるように伝う

無線から更に不愉快な声でマァーシー

と次は女が啜り泣くような声が聞こえてくる

「ほぇっ!?」

思わず無線を外す

仲間が不審な顔でコチラを見てる。

「マジふざけんなよ〜ありえんし」

と少し怯え気味に言う

すると

「お前何いっとん?無線はさっきからトラブルで使えなくなっとるよ」

とすぐ返事が返ってきた

パチンコ屋勤務一年

初めて起きた怖い話しでした

皆もパチンコ屋のトイレに行く時は気をつけて。

以上パチ屋店員守彦の話しでした

怖い話投稿:ホラーテラー 守彦〜モリヒコ〜さん  

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