短編2
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曇りガラス

今から2年程前の話になります。

当時私は彼氏と同棲していました。

間取りは1LDKでリビングに少し段差があり、その段差の上に洗面所の扉があります。

トイレは洗面所に入り左へ。

洗面所への扉は設計ミスなのかデザインなのか足元に5センチ程隙間があいていました。

さて、ここからが本題になるのですが‥

ある夜、彼氏が夜勤なので一人で寝ていました。

時間は深夜1時をまわっていたと思います。

トイレに行きたくなり、寝室からリビングに移動し洗面所の電気をつけたのですが

とたんに凍りつきました。

洗面所のドアにはちょうど大人の頭くらいの高さに曇りガラスが埋め込まれています。

そのガラスの向こうに誰かいるのです。

その人影は真っ黒で、髪の長い女性が後ろを向いている感じで‥‥

その時点でかなりの恐怖だったのですが、何を思ったか私は扉下の隙間から向こう側を覗いてみました。

またまた凍りつきました。

人がいるなら足が見えるはずなのですが、足がない‥

再び曇りガラスに目をやると人影も消えてる‥

風呂場やトイレに隠れることは出来るけど、物音も立てずに数秒で隠れるなんて不可能です。

一気に鳥肌が立ちトイレに行きたいことなど忘れてアパートを飛び出しました。

その夜は近所に住む友人の家に泊めてもらうことに。

翌日夜勤から帰宅した彼氏に昨夜の出来事を話しましたが、妖怪や幽霊の類は信じないらしくとりあってもらえませんでした。

数ヶ月後、彼氏と別れることになりアパートは引き払いました。

実家から近いので時々アパートの前を通りますが、見る度に思い出していまだに嫌な気分になります。

これが唯一私が体験した怖い出来事です。

長文、駄文失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー な様さん  

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