とあるお祭りに行ったときの話。
友達と待ち合わせしていたが、一時間も早くついてしまいブラブラしていた。
すると、金魚すくいの屋台が出ていた。
無性にやりたくなり、おじちゃんに200円払った。
結局、下手っぴで一匹も取れなかった。
寂しげな顔をしていたら、おじちゃんが
『君には、特別サービスだ!!』
といい二匹サービスしてくれた。
もの凄く嬉しかった。
金魚の袋をさげて、上機嫌で歩いていたら、
梅ヶ江餅(あんこが入った餅)の屋台が出ていた。
なんと、店の看板として、猿が縄を付けられて座っていた。
始めてまじかで見る猿に興奮した。
近付いて見ると…
もの凄い勢いで、金魚の袋を、掻っさらった!!
金魚を狙ったのかと思ったら…
ペロ×2 と水を飲み始めた…
喉が渇いていたようだ。
袋はボロボロで、金魚は地面でピチピチ跳ねている。
一刻も早く金魚を救出しなければ!!
と思い金魚に手を伸ばすと…
鋭い爪で引っ掻かれ、Tシャツがボロボロになった。
まるで、デスマッチが終わったあとの大○田厚みたいになった。
猿と格闘し、何とか金魚を救出した。
金魚を手に乗せ、急いで、金魚すくいの屋台まで走った。
私『おじちゃーーん!! 水と袋ちょーーだい!!』
おじちゃんは目が点になって言った。
『どうしたんだーーー!!』
私『猿にやられました!!』
おじちゃん『はっ!? よくわからんが早くせんと金魚が死ぬな
』
といい、袋に水を入れてくれた。
金魚は、なんとか泳いでいる。
ホッとして、状況を説明していたら、
梅ヶ江餅のおばさんが走って来た。
おばちゃん『ごめんねーー!! ケガはなかった!?』
私『大丈夫です。』
おばちゃん『よかったーー これはお詫びだから』と言って
梅ヶ江餅を2000円分と新品のTシャツをくれた。
新しいTシャツを来てみたら…
歌舞伎の顔がペイントされていた。
もの凄い顔で睨んでいる。
後ろにはデカい字で、『THE 歌舞伎』
とペイントされていた。
友達が予定時刻に来て、大爆笑していた。
あれ以来、極度の猿嫌いになった。
金魚は、二匹とも長生きした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話