若き頃のあやまち
たまたま行ったコンパで親しくなり
なんとなく付き合い始めて半年
彼とは一緒に居ると楽しいけど…
将来の事は全く考えた事など無かった。
月のもの(生理)が来なくなり約三ヶ月
意を決し産婦人科へ
「おめでとうございます妊娠三ヶ月です」
…妊娠!?私が!?子供…どうしよう…
(この時、私の中で結論はもう出ていた)
とりあえず相手もある事なので彼に相談?報告?をする事にした。
「妊娠しちゃったみたい…」
彼は驚いた顔をしポツリと一言
「参ったな…」
(まぁそうなるわね…)
その後、お互い話し合い罪悪感を払うかの様にあれこれ理由付けをし…
結局中絶する事に…
不謹慎にもお互いさほど抵抗は無かったと思う。
産婦人科の待合室で待っていると
沢山の妊婦さんや赤ちゃんがいて
その姿を見ていると自然と波が溢れ出た。
今になって事の重大さと後悔が…
手術室に入ると特殊な手術台があり
それを見た途端、今度は恐怖心が襲って来た。
その台に横たわり少しするとすぐに麻酔が効いて来て落ちる様に…
気が付くとベッドの上でした。
まだ麻酔が効いているのか虚ろな感覚の中
終わったのか~と思うと同時に
下半身から激痛が走った
すぐに先生が処置をしてくれたのですが
2日程の入院が必要との事
その日は心身とも疲れ果てすぐに眠りに付きました。
翌朝
何やら騒がしい声が耳に入り目が覚めた。
どこからか子供の声がする。
どうやら廊下で遊んでいる様だった。
しばらくすると人の気配がして振り返ると
病室の入り口付近で3歳くらいの男の子がおもちゃで遊んでいる。
私の顔を見てニコッと微笑んだ…可愛い。
私も微笑み返した
すると
男の子は病室まで入って来て遊びだし、私と目が合うと「ごめんね」
と言って来た。
私は「良いのよ」て言う意味を込めうなずく
しばらく遊んで男の子は居なくなったが
虚ろな中で、もし生んでいたら私の子は男の子?女の子?どっちだったのだろう…
と考えていました。
身体は相変わらず倦怠感が取れ無いが夜が更け眠りに付いた。
つづく
怖い話投稿:ホラーテラー アンチャンコナイノイルさん
作者怖話