続き
あまりの寒さで酒だか水だか何を呑んでいるんだかいっこうに酔いがまわらない。
そんな中で無事に出棺
火葬場でまた一席
斎場でまたまた一席
その頃にはリーダーはベロンベロンの酔っ払い
おもむろに話し出しました。
「土葬の頃は大変だった。
まず朝一番で皆で一升回し呑みしてお墓に穴掘りに行くんだよ。しばらく掘ると出て来るんだよ。前に埋めた仏さんが。五年や十年ぐらいじゃまだまだ腐らないんだよ。まだ寝てるみたいでな。しょうがないからスコップで細かくきざむんだよ。グズッ、グズッ、グズッ、グズッ、グズッてな。臭いが凄いんだよ。皆でベロンベロンに酔ってないと出来やしないよ。
それでも皆げーげー吐きまくるんだよ」
たしかにシラフじゃ無理だよな
「だけど一番大変だったのは裏の婆さん亡くなった時だよ。一年前に爺さん埋めたばっかりでよまんま残ってんだよ。
皆がお手上げでよ。もう穴の中で凄い事になっててな。したら当時兵隊あがりのAちゃんて人がいて一人で黙々とグズッ、グズッ、グズッてよ。
もう平気なんだよ馴れててよ。あれはまいったなぁ」
「何がってなAちゃんが最後にニコニコしながらバラバラにした仏さんの金歯や時計拾って儲かったて喜んでんだよ」
怖い話投稿:ホラーテラー プリン体さん
作者怖話