短編1
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風来坊

ある夏の夕暮れ時。

母はベランダにある洗濯物をしまおうとしていた。

日中の暑さから解放され、微風ながらもそよ風が気持ちいい。

しばらくすると、その風に乗ってどこからかピアノの音が聞こえてきた。

何の曲だろうかと耳を澄ます。どうやら近くに住む子供さんが一生懸命にレッスンをしているようだ・・と思った。

その直後、我が家からもピアノを弾く音が聞こえてきた。同じ音色でしかも相当な大音量で弾いている。

母は私が子供さんの真似をして弾いているのかと思い、嫌なことするなあ〜と思いながらも、部屋に足を踏み入れた。

するとそこにはグーグーと夕寝している私の姿があった。

「えっ!?いるじゃん!」という母の驚きの声で目が覚め、「何が?」と尋ねようとした時、

トントントントンと階段を降りて行く誰かの足音が。

そして数分も経たないうちに、

外にいた飼い犬が、ワワワワワン〜とすさまじい勢いで何物かに向かって吠えたてているのが、聞こえてきた。

母と私は顔を見合わせ、

「誰か来てたの?」と気味悪がりながらお互いに尋ねた。

怖い話投稿:ホラーテラー イヒモノさん  

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