中編4
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トイレとおばあさんと私

今、トイレの怪という話を読んで思い出したんで書きます。

もう10年以上前になると思うんですが、

当時やんちゃしてましてレディースというものにも属していて

ある意味イケイケだった頃の話です。

夜中、仲間6人ぐらいで集まってバイクを乗り回してたら

その中の一人がトイレに行きたいと言い出しました。

田舎なもんでコンビニがすぐに行ける距離になくその辺で

すればいいじゃん。と思ったんですけど他の仲間が、

近くに公園あるから、公園のトイレで済ませろと提案しました。

けど、そいつは絶対嫌だ、そんなことなら外でした方がましだと

言うのでじゃあ、もうそれで。となったんですが、紙がない。

紙だけパクってこようって話になって、

そこでそいつが取りに行くのが当然だと思うんですけど、

超ビビっちゃって行けない。6人で行こうと言い出しやがって、

だいたいトイレ我慢できないってとこからイライラしてたので、

私は当時霊感もなければ怖い物なしぐらいの気持ちもあり、

私が行ってくる!と言いました。何故か周りからは拍手。

ちょっとこれ担がれた?という考えも浮かびましたが、

まぁいいやと思って。一人単車に乗ってその公園まで行きました。

時間は多分2時とか3時とかそのぐらいだったと思います。

なので、当然誰もいないし、ベンチのそばの外灯とトイレから

洩れてる明かりだけでした。誰もいないだろうとは思ったのですが、

木刀だけを右手に持ち女子トイレに入りました。個室が2つあって

手前の一つ目はドアが完全に空いてる状態、奥は半開きで不自然でした。

当然一つ目を覗くとトイレットペーパーをつけるものすら壊されていて

ありませんでした。棚らしきものなどももちろん無かったです。

その時上を見たんですが、後ろから風が入ってきて夏だったので、

なんか涼しいと思ったのを覚えています。でも、特に疑問も持たず

残された奥の個室に向かいました。半開き状態だったので、とりあえず

持ってた木刀で押してみました。そしたらたいした力もかけずに

キィーっと音を立てて開きましたが、もちろん誰もいませんでした。

そっちはトイレットペーパーがわずかにある程度でしたが十分だろうと

思って外そうと木刀を倒れないように壁に立てかけてトイレットペーパーに

手をかけて外しポケットに入れた所で壁に立てかけたはずの木刀が

忽然と消えていました。目を離したのはほんの数秒本当に3秒程度です。

それが音も立てず消えたのだから少なからず怖がってもいいと思うのですが

全くそっちにベクトルが向かずパクられた!という風に思ってしまい

一気に頭に血が上ったのを覚えてます。当時は木刀が宝物。

すぐにトイレの中を探しましたがもちろんありません。

外に出て、もしやと思い男子トイレに行きました。

そしたらそこにおばあさんがこちらに背中を向けて立っていました。

確かワンピースになってる紫と青の花柄みたいな模様が入ってたような

感じだったと思いますが、半そでから出てる腕や足はしわしわでした。

一瞬ビビリましたが、そのおばさんの目線の先には木刀が、

さっき女子トイレの壁に立てかけた状態であったんです。

そこで、私の第一声は「おい、ばばぁお前が盗ったとや?!」でした。

おばあさんは一瞬ビクッと肩が上がりました。その時私は完全に生きてる

おばあさんだと思っていましたから、「なん(何)してくれようとや?!」

ってな具合で絡んでました。そしたら、か細い声で「...すみません..」と

聞こえてきました。まぁ聞こえてたんですが、「聞こえん!こっち向けや!」

と言うとゆっくりこっちを向いたおばあさんの目が真っ白だったんです。

黒目が全くなく完全な白目。でも、私は本当にそういう人なんだと思ってて

病気とかそーゆうのか、歳でそうなったんだと思ってました。

一瞬見慣れない物を見たショックはありましたが、恐怖心はありませんでした。

そして、汚い口をカパーッと見せ付けるように開けました。

歯は一本もなく血だらけで、やたらと粘着質な唾液?と血で糸引いてました。

つい、本当に考えもせず「汚ねぇよ!!」と言って頭をはたいてしまったんです。

微かに手に当たった感触はあるけど音はもちろんしないし、はたいた振動?

右からはたいたんですが、おばあさんの頭は左に動かなかったんです。

そこで、あぁこの人、生きてないわ。って思ったんですよね。

その間の2秒ぐらい?二人の間に変な空気が流れました。

おばあさんはもちろん口開けたままでした。

そこで私が発した言葉は「わりぃ。」でした。そう言って木刀を取って、

振り返るとおばあさんはまた背中を向けた状態に戻ってました。

そのまま出て行く時にチラッと振り向いて見たらさっきより頭が下がってて

落ち込んでるように見えましたが気にせず出て行きました。

そしてまた単車に乗って仲間の所に戻ってポケットからトイレットペーパーを

出したら芯だけになってました。血がついてるとかそーゆうのは無かったです。

でも、やられたー。って思ったの覚えてます。

嘘のような本当の話です。それから、あのトイレには行ってないので、

未だに出るのかどうかわかんないです。霊を見たのもあの時だけです。

仲間に話したら面倒くさいことになると思って話してないし、いつの間にか

忘れていたんですが、思い出したので出来るだけ当時を思い出して書きました。

今思えば多少怖っ!って感じですが、寂しかっただけで木刀隠したのも

構って欲しかっただけなのかも。でも、相手が悪かったみたいで・・・。

もっと普通の反応してくれる人だったらおばあさんも楽しめたのになんか

悪いことしちゃったなーって今は反省?してます。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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