中編3
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絶望の淵で

僕はあの事を絶対忘れることはないと思います。

僕は小さい頃に仲のよかった友達を一人事故で亡くしました…。名前をAといいます。

学校が終われば毎日のように秘密基地などを作って遊んだりしていた本当に仲がよかった友達でした…。

まだ小さかった僕には辛すぎる現実でした…。

本当に辛くて毎日のように泣いたのを覚えている。

でもみんな大きくなるにつれてそいつの事がみんなの記憶のなかから少しずつ薄れていったと思う。

もちろん僕は忘れたことはない…

それから8年経って僕も高校生になった。

本当なら、家も近かったので入学祝いを一緒にしていたと思う…。

また僕は悲しくなった…

何気なく高校生活を送る僕は知らないうちに一年経っていた。

ある日変な夢を見た。

俺はなぜだか海にいた…

海水浴場でもない誰もいない、でも綺麗な海だった。

遊んでるわけでもなかった…

何故か沖に向かってひたすら歩いてた。

海水が肩くらいまで来たときに僕は目を覚ました…。

変な夢を見たなぁ…

そう思った。

いつも通り学校に向かった。

学校について授業が始まった。

急に睡魔が襲ってきて机の上で眠ってしまった。

僕は海にいた…

誰もいない綺麗な海…

なぜか来たことがある気がしていた。

僕は沖に向かって少しずつ歩き始めた。

腹辺りまで海水が浸ったとき誰かが僕を呼んだ

(仮名をさとしとする)

「さとし〜何やってんだよ〜」

誰なんだよ…。

僕は特に目的もなく沖を目指していたが邪魔されるのには腹がたった。

「早くこっちこいよ〜」

「そっち行くな〜」

なんなんだよ!!

って後ろを振り返ったら僕を呼んでたそいつは目の前にいた。

「さとし…お前はそっちに行くな…」

その顔には見覚えがあった…。

わかっていた…

ただ涙が溢れてきた…

それは紛れもなく大きくなったAだった…。

背は俺より高く、昔と同じ位置にホクロもあった。

言いたいことはたくさんあったのにうまく言葉にならずただ涙だけが海に溶け込んでいった…。

A「お前はまだそっちに行かなくてもいい…」

Aも泣いていた…

僕「お前が死んでから……」

言葉を続けようと努力したけどやっぱり涙しか出てこなかった…

海の中に僕ら二人はいた。

これは夢なんだと意識があった…

なんとも言えない不思議な感覚…。

A「俺がいないと寂しいか…?」

Aは少し笑ったように見えた。

この9年間見ることができなかった、どうしても見たかった笑顔がそこにあった。

「当たり前だろ…どれだけ…」

A「…泣いたか。だろ?」

僕は素直に頷いた。

A「俺だって泣いたよ…でも俺はここを渡ってしまった…もう戻れないんだ…」

意味がわからなかったけどAの言葉は続いた

A「だけど、お前はまだ間に合うよ。早く行け!!」

急に口調が強くなった。

俺は何かに引っ張られるように岸のほうへ戻された。

僕は泣きながら叫んだ…

「なんでこっちこないんだよ!!早く………」

A「また会えるよ…」

声はだんだん遠くなったが最後にAは笑って見せた…

僕は目を覚ました…

意識が朦朧とするなか横を見ると母さんと父さん妹がいた。

どうやら病院らしい…。

母さん「なんで無理して渡ろうとしたの!!」

泣きながら母さんが言う。

そうだ…

思い出した…

僕は学校についてなんかいない…

学校の近くの交差点で赤信号を無理矢理渡ろうとして車にはねられたんだ…。

事故にあったことを鮮明に覚えていた。

そのあとAと会ったあの夢のことを思い出した。

僕は確かに大きくなったAを見たんだ…

尋常じゃない涙が溢れてきた…。

僕はそれから回復が思ったより早く予定より早く退院できた。

僕は今でも

Aの「また会えるよ」っていう言葉を信じて生きてます。

読んでいただきありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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