中編4
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崩壊

今回の話しは、僕の親戚にまつわる話です。

その日は年末で、母方の 実家に親戚一同が集まっていました。

僕は自分の目に異変が起きてから、なるべく そうゆう集まりを避けていました。

理由は色々ありましたが、一番の理由は 母方の親戚が苦手だったからです。

そう思い始めたのも

僕の右目に異変が起こってからでした。

その年は、普段は忙しくて来れない親戚も来るから、どうしてもと両親に言われ、渋々着いて行きました。

母方の実家は、車で4時間ほどかかりますが、

向かう車中で ずっと憂鬱だったのを覚えています。

僕が母方の実家や親戚を苦手な理由は、何か嫌なものを感じるからでした。嫌なものと言ったら失礼ですが、率直に言うと いい人間ではない 雰囲気が ひしひしと伝わってきました。

特に一番 苦手だったのは、母のお兄さんの奥さんでした。(以後、Aさんとします)

多分、誰が見てもAさんは、優しくていい人って印象かもしれまん…

でも僕は、いつも笑顔の Aさんが、怖くて仕方ありませんでした。

「…僕…やっぱりAさんに会うの嫌だなぁ…」

「何言ってるの!そんなこと間違っても、言っちゃダメだからね!」

「…言えるわけないよ……」

母も、早くに実家を出てからは、少し離れた 他県に住み、実家との距離を置いていました。

いつだったかは忘れましたが、実家の人達とは昔から、考え方などが合わないと 漏らしていました。

それでも、正月だけは帰省するのが決まりになっていたようです。

普通に書いていくと、

恐ろしいほどの長文になりそうなので、なるべく 簡潔に要所を書いていきます。

僕はその年、Aさんをはじめ、数人の親戚の人達の後ろに変な黒い影を見ました。

黒い影が背中から這い出ている人、体を貫通している人、肩から首だけ見えている人…

僕は、正月中の3日間が、苦痛でたまりませんでした。

僕は、たまりかねて母に、「この家はよくない」と伝えました。

「そうかもしれないけど…もう少しだから我慢しなさい。」

と言われ、僕は帰るまでの3日間は、なるべく親戚の人達を避けるように過ごしていました。

僕が寝ている時に隣の部屋から、

「NIKOは愛想のない子に育ったもんだ…誰に似たのやら…」

と話す声が聞こえてきました。

僕は「どうしても帰りたい」と両親にわがままを言い、予定を変更して、 夜明けを待たずに、

実家を後にしました。

それから、半年後の事でした。

親戚の中で一番も、一番裕福な暮らしをしていた Bさんの会社が倒産しました。 Bさん家族は普段から、裕福でない 僕らの家族を小馬鹿にしたり、 していました。

倒産して間もなく、

Bさんは事故に合い、

左足を切断。その後 箱入り娘のように育てた娘が、妊娠して結婚するが、すぐに離婚。今では、親戚中で一番 貧しい暮らしをしているそうです。

それからも、母方の親戚に大小の不幸が続きましたが、遂にAさん一家に不幸の影が忍びよりました。

Aさんは、人が変わったように心を閉ざすようになり、ある日 二人の幼い息子を連れて姿を消しました。

僕は、この先の話しを最近 聞かされました。

僕が、まだ幼かったため 事実を曲げて話していたからです。

家を出たAさんは、

二人の息子を連れて、

身投げをしようとしました。しかし長男があまりに泣きじゃくるので、

長男をその場に残し、

次男の手を引き 身投げをしました。

しかしAさんだけが、奇跡的に一命をとりとめ、 次男は帰らぬ人に…

その後、Aさんは失踪。

この事が、ニュースになり

マスコミとも、かなり揉めたそうです。

残された長男は、祖母の 行き過ぎるくらいの厳しいしつけを 受けながら、育てられ、何万人に1人の確率で発祥する、骨の病にかかり、成人すると 逃げるように、実家を離れ、罪を犯し 逮捕されたそうです。

今では、母方の実家とも疎遠になり、

僕が、あの時に見た影の話しを、「今では、信じる」と言っていました。

はっきり言って、あの影の正体はわかりません。

ただ…母方の家系は、

強い霊感を持つ人が多く、昔からそれを 金儲けや、良くない事に使っていたようです。

僕の母は今でも、自分の母親や兄弟が怖いと言っています。

それ以上の事は、聞いても答えてくれませんでした。

すっきりしない終わり方ですみません

怖い話投稿:ホラーテラー NIKOさん  

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